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【香港】香港エクス買収、富豪も名乗りか=投資銀[運輸](2019/03/08)

米投資銀行JPモルガン・チェースはこのほど発表したリポートで、「マカオのカジノ王」として知られるスタンレー・ホー氏の第2夫人の長女、何超瓊(パンジー・ホー)氏などの富豪が、格安航空会社(LCC)の香港エクスプレスの買収に名乗りを上げる可能性があるとの見解を示した。7日付星島日報などが伝えた。

香港エクスプレスを巡っては、香港航空大手のキャセイパシフィック航空が5日、買収に向けて協議していることを発表。JPモルガンはキャセイがまず香港エクスプレスの少数株を取得した後に追加出資するとみているが、他社がより条件の良い買収案を提示する可能性もあり、行方には不透明感も漂っている。

香港エクスプレスの前身は、2004年に設立したフルサービスキャリアの港聯航空。海南航空が06年に出資し、07年に現社名に変更した。13年からLCCに転換。15年の利益は1億HKドル(現在のレートで約14億2,300万円)となり、前年の2億4,300万HKドルの赤字から黒字転換した。16年上半期(1~6月)の利益は1億4,400万HKドル。

香港エクスプレスは運航能力の54%を日本路線に充てている。日本の地方都市への乗り入れに強みを持ち、キャセイが展開する事業の多角化につながるとする見方もある。

スイス金融大手クレディ・スイスは、キャセイによる完全買収が成功した場合、キャセイ、キャセイの全額出資子会社であるキャセイドラゴン航空(国泰港龍航空)、香港エクスプレスの3社を合わせた香港航空業界のシェアが80%に達し、寡占が一段と進むと指摘している。香港―日本路線の18年シェアはキャセイと香港エクスプレスの合計で61%を占めるという。

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