【ミャンマー】日本人起業家がアプリ、ストレスに悩む人支援[IT](2019/02/04)

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ミャンマー最大都市ヤンゴン在住の日本人起業家、寺澤彩さんが、急激な経済発展に伴うストレス過多などメンタルヘルスに悩むミャンマー人を支援するためのアプリ「ミーピャタイ(ビルマ語で「灯台」の意味)」を開発した。1月から運用を始めている。

ストレスに悩む人を支援するアプリを開発した「ミーピャタイ」の寺澤さん(最前列の左)と、アプリでサポーターを務めるミャンマー人たち(ミーピャタイ提供)

ストレスに悩む人を支援するアプリを開発した「ミーピャタイ」の寺澤さん(最前列の左)と、アプリでサポーターを務めるミャンマー人たち(ミーピャタイ提供)

寺澤さんはヤンゴンの情報通信技術(ICT)起業家支援組織パンディヤーが開く、ファウンダー・インスティチュート(FI、米カリフォルニア州シリコンバレーが拠点)のヤンゴン校で学んだ後、同アプリを発案した。メンタルヘルスに悩む人を支援する国際的なアプリには、米国発の「7カップス」があるが、英語でのやりとりになることからアジアでは普及していない。

「ミーピャタイ」は7カップスを参考にしており、ストレスをためたり、精神的に追い詰められていると感じたりする人が匿名でアクセスし、ボランティアのサポーターに最長15分、チャットで話を聞いてもらう。言語はミャンマー語、英語で対応できる。アプリ開発には、現地の日本企業「テックファンミャンマー」が協力した。

サポーターは、アプリ利用者に対して◇アドバイスはしない◇悩みについて善悪の判断を下さない◇感情を解き放てるよう聞く――などの注意点を含む規定の訓練を受けた大学生などで、現在は約70人。ダウンロード件数は1月14日のアプリ発表から約1,280件に達し、「気持ちが楽になった」などの声が寄せられている。

■世界平均を上回る自殺者数

「ミーピャタイ」のアプリで、利用者がアクセスしてサポーターを選ぶ画面

「ミーピャタイ」のアプリで、利用者がアクセスしてサポーターを選ぶ画面

コーチングの資格も持つ寺澤さんは、「ミャンマーでは経済発展や社会の急激な変化に対応できず悩みを抱える人が多いが、長く続いた軍政時代の影響で組織でのメンターシップ(指示や系統ではなく対話による気づきや助言で人を育てる方法)が育っていない」と課題を指摘する。

ミャンマーは、うつ傾向に陥る人も多いとされ、世界保健機関(WHO)の2014年の調査でも、ミャンマーの10万人当たりの自殺者数は年間13.1人で、世界平均の11.4人だけでなく、近隣のベトナム(5人)、中国(7.8人)、ラオス(8.8人)、カンボジア(9.4人)を大きく上回った。

寺澤さんは、「カウンセラーなど専門的な知識を持つ人材の育成が急がれる中で、コミュニティーレベルでもアプリを通じて人々が助け合える環境をつくりたい」という。

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