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【台湾】中型電動無人運転バス、台中で試験走行開始[運輸](2018/12/25)

台中市北部の軍用空港跡地再開発エリア「台中水ナン経貿生態園区(ナン=さんずいに南)」でこのほど、電動中型バスの自動運転の試験走行が始まった。1年近い準備期間を経て実現した官民合同のプロジェクトで、22日から1カ月間、一般市民を対象に試乗を体験してもらう。

工商時報が伝えた。試験運転のプロジェクトは、車載部品などを手掛ける車王電子が主体となって計画。車体は、電気自動車(EV)の設計・開発を手掛ける華徳動能科技(RAC)が製造した。車内には、車王電子が開発したコネクテッドカー(つながるクルマ)の技術を配備。クラウドコンピューティング技術を活用し、映像認識や車載通信システムを搭載している。

乗客は運行管理センターと随時会話することができ、Wi-Fi(ワイファイ)スポットも利用できる。車体に異常が発生した場合、直ちに運行管理センターに通知される仕組みとなっている。

今回のEVバスの自動運転プロジェクトには、車王電子社とRACのほか、◇経済部(経済産業省)◇政府系研究機関の工業技術研究院(ITRI、工研院)◇ネットワークサービス大手の台湾数位光訊科技(台湾オプティカルプラットフォーム、通信技術担当)◇EMS(電子機器の受託製造サービス)大手の緯創資訊(ウィストロン、クラウドコンピューティングのネットワーク網担当)◇工程管理の鼎漢国際工程顧問(交通コンサルティング担当)◇台中市内で公共バスを運行をする豊栄客運(乗客輸送担当)◇交通部(交通省)科技顧問室(技術アドバイザー担当)――の官民各機関・企業が参画した。人工知能(AI)を使ったバスのセンサーシステムは、ITRIが独自に開発した。

車王電子と華徳動能科技は、試験運転の状況を参考に、今後は半隔離状態にある工業園区や公共バスの専用道、学校、テーマパークといった特定地域での応用を目指す。

自動運転の電動中型バスは台中水ナン経貿生態園区で試験走行を開始した=台中(同市政府提供)

自動運転の電動中型バスは台中水ナン経貿生態園区で試験走行を開始した=台中(同市政府提供)

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