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【ベトナム】住友商事、ハノイにスーパー1号店開店[商業](2018/12/24)

住友商事は23日、スーパーマーケット「フジマート」の1号店をハノイにオープンした。同社が東南アジアでスーパーを展開するのは初めて。生鮮食品の鮮度管理や顧客サービスなどに強みを持つ日本式スーパーのノウハウをベトナム市場に適した形で投入し、拡大する中間層の取り込みを図る。

住商とBRGがオープンしたスーパー「フジマート」1号店。1階には生鮮食品や総菜、パンなどが売られている=23日、ハノイ

住商とBRGがオープンしたスーパー「フジマート」1号店。1階には生鮮食品や総菜、パンなどが売られている=23日、ハノイ

1号店はハノイ駅のあるドンダー区レズアン通りに面し、ホテル・ニッコー・ハノイ付近に立地する。住友商事と不動産事業などを手掛けるベトナムのコングロマリット(複合企業)BRGグループの合弁会社フジマート・ベトナム・リテールが運営する。

2階建てで、店舗面積は964平方メートル。生鮮食品や日用品など約8,000品目を取り扱う。果物や菓子、サプリメントなど日本から輸入した商品も多く取り扱うほか、総菜やパンなどを店内で加工し、「安全・安心」な食品を提供する。ハノイ圏の中間層を主なターゲットとする。

フジマート・ベトナム・リテールは9月の設立。資本金は数億円規模で、BRGグループが過半株を持つ。住友商事の佐藤計執行役員は、「BRGグループの会長から日本式のスーパーを展開したいとの強い要望を受け、ベトナムでスーパー『インティメックス』を展開する同社は事業基盤があったことから今回の合弁事業が実現した」と説明。「ベトナムは若年層が多く、中間層が台頭し、重要な市場と位置付けている」とし、今後の事業展開に期待を示した。また、「日本で55年間にわたりスーパーを展開してきたが、東南アジアでスーパーを展開するのは初めて」と話し、今後は東南アジア全体で展開していきたいとの考えを明らかにした。

住友商事は、日本で食品小売事業「サミット」をはじめ、複数の小売事業を展開してきた。海外では、台湾で現地パートナーと食品小売関連事業「シンプルマート」を展開しており、これまでに培ったマーチャンダイジングや店舗運営、店舗レイアウト・デザインなどのノウハウをフジマートの運営に生かす。

BRGグループは1993年の設立。不動産事業やゴルフ場、自動車事業などを手掛け、小売事業ではスーパーのインティメックスと「ビッグC」を展開する。従業員は2万2,000人に上る。

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