【マレーシア】三遠南信の農産物売り込み、成果じわり[農水](2018/11/26)
愛知県豊橋市と田原市、静岡県浜松市、長野県飯田市の4市からなる「三遠南信」地域は、昨年から開始したマレーシアへの農産物の売り込みで着実な成果を上げている。
三遠南信の関係者はこのほど、マレーシア・クアラルンプールの高級スーパーマーケット5店舗で、昨年に続いて2回目となる農産物プロモーションを行った。メルカト・パビリオン店では23日、豊橋市の関係者が同市特産のミニトマトを試食販売し、その甘い味わいをアピールした。
三遠南信のうち田原市、浜松市、豊橋市は農業産出額の全国ランキング上位を占め(2016年統計でそれぞれ1位、7位、9位)、隣接する飯田市も市田柿やりんごなどの特産品を持つ。4市が広域連携することで、農産物の多品目化と通年出荷が可能になる。三遠南信が海外販路の開拓先としてマレーシアを選んだのは、4市にとって新規市場であることと、日本産の農産物市場が拡大しつつあることが理由にある。
昨年からの売り込みによって販売量は拡大しており、浜松市や豊橋市の特産である次郎柿は、出荷量が10倍になった。また、マレーシアのバイヤーからの要望を受けて、さつまいもやラディッシュの出荷が実現。品目数の拡大にもつながっている。
三遠南信は引き続きマレーシア市場への売り込みを強める方針で、来年1月後半にもクアラルンプール市内のスーパーでプロモーションを行い、「三遠南信」ブランドの浸透を進める計画だ。また今後は、物流コスト低減でもスケールメリットを生かせないか検討を進めていくという。