【ベトナム】完成車輸入、1~9月は44%減の4万台[車両](2018/11/07)

ベトナム税関総局がこのほど発表した2018年1~9月の完成車(CBU)輸入台数(速報値)は、前年同期比43.7%減の4万295台だった。1月に施行されたCBUの輸入を制限する政令116号(116/2017/ND―CP)の影響が尾を引いたものの、タイやインドネシア、日本などからの輸入は回復している。
輸入額は、40.4%減の約9億2,270万米ドル(約1,047億円)だった。輸入元では、タイが11.0%増の2万9,596台で首位。インドネシアは61.3%減の6,139台、日本は65.3%減の886台に落ち込んだ。
9月単月の輸入台数は、前年同月比90.8%増の1万1,507台。タイは前年同月の2.7倍に相当する7,588台、インドネシアは9.6倍に相当する3,056台に増加した。
■10月は今年最大
10月のCBU輸入台数(速報値)は約1万3,000台で今年に入って最大、前年同月に比べ2倍余りとなった。5日付ダウトゥ電子版が報じた。
1~10月の輸入台数は5万3,000台余りで、前年同期の7万7,000台余りを大幅に下回った。政令116号の影響が上半期(1~6月)に続いたためで、8月になってようやく前年同月の輸入台数を上回るようになった。
輸入元はタイとインドネシアが大半を占める。1月から東南アジア諸国連合(ASEAN)域内で乗用車の関税が撤廃され値下がりが期待されたが、現実は異なる。Aセグメントの輸入車で最も低価格のスズキ「セレリオ」やトヨタ「ウィーゴ」は、競合相手となる国内生産の起亜「モーニング」やシボレー「スパーク」よりも高い。
なお、1~10月と10月単月のCBU輸入の詳細は、6日時点で公表されていない。