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【台湾】クアルコム、台湾に研究拠点2カ所設立へ[IT](2018/09/28)

米半導体大手のクアルコムは26日、台湾子会社の台湾高通(クアルコム台湾)が、「マルチメディア研究開発(R&D)センター」と「モバイル人工知能(AI)イノベーションセンター」を設立すると発表した。2019年初旬の運用開始を目指す。

27日付経済日報が伝えた。マルチメディア研究開発センターでは、3Dセンサーやポイントクラウドデータの圧縮などといった3D顔認識センサー、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)への応用可能な技術を開発する。また台湾企業と提携し、スマートフォンや自動車向けモノのインターネット(IoT)を対象とするマルチメディア関連のソリューションも手掛ける。

モバイルAIイノベーションセンターでは、台湾の中小企業による相手先ブランドによる生産(OEM)やデザイン・仕様の決定権が受託側にある委託生産(ODM)の製品デザイン能力や開発ノウハウを享受し、共同でスマホやIoTなどの末端製品へのAI応用に関する研究を進める。

クアルコムをめぐっては、モバイル通信技術に関する各種特許を利用し、台湾の事業者からロイヤリティーを徴収したり独占的地位を濫用したりして競争を阻害したとして、台湾の公平交易委員会(公平会、日本の公正取引委員会に相当)が17年10月に234億台湾元(約840億円)という巨額の罰金処分を下した。ただ今年8月、両者は罰金を大幅に減額するなどの和解案で合意しており、クアルコムは台湾で今後5年間投資を行う意向を伝えていた。

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