【マレーシア】高速通信の料金低下が課題、世銀が提言[IT](2018/09/14)
世界銀行は12日、マレーシア経済のデジタル化推進に関する提言をまとめた報告書「マレーシアのデジタル経済―新たな開発の原動力」を公表した。より機能的で、競争力を持つ経済のデジタル化を実現すべきとしている。12日付サンが伝えた。
世銀は同報告書で、特に◇高速で低価格のインターネット接続◇最適な教育課程を通じた人材育成◇生涯学習の実践◇将来的に見込まれるデジタル関連税収の確保――の4項目を重要課題として指摘した。世銀のリチャード・リコード主任エコノミストは、「マレーシアでは携帯電話の普及がめざましいが、市場競争の欠如などにより、高速通信の速度改善や価格の引き下げが他国に比べて遅れている」とコメント。特に価格が最大の課題になっているとの見方を示した。
世銀のデジタル開発関連の専門家は、過去10年間でマレーシアはデジタル化に関して世界の「優等生」だったとしているが、報告書は「現状に甘んじて状況を改善しない場合、マレーシアの国際競争力は向こう10年間で減速する」と警告している。