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【香港】高速鉄道、開通で西九龍に1日11万人の往来[運輸](2018/08/23)

来月末に香港区間の開通が見込まれる香港―深セン―広州を結ぶ高速鉄道「広深港高鉄」について、香港政府の運輸・住宅局は、1日当たり延べ10万9,200人の利用を予想している。香港側終着駅が立地する西九龍エリアでは、膨大な人の移動を生み出す「高速鉄道効果」を期待して、不動産や外食、観光など各サービス産業が集客のための準備に乗り出している。22日付星島日報が伝えた。

総合不動産サービスを手掛ける英サヴィルズによると、高速鉄道の1日当たり利用客約11万人のうち、少なくとも10分の1相当の人が、西九龍エリア内でショッピングや外食、宿泊といった「衣食住」の需要を満たす見通しだ。

西九龍エリアでは、既にショッピングモールやホテル、サービス式アパートメントの開発を念頭に、域内外の投資家が周辺の不動産物件を物色しているという。

人間ドックやワクチン接種など医療観光目的の中国本土客を取り込もうとする動きも出てきた。検診サービスを手掛ける美邦医学体検センターは、本土客向けに健康診断コースの料金を割り引くとともに、買い物クーポン券を配布する優待サービスを用意。インターネットサイトを通じた本土での宣伝も強化する方針だ。

周辺のホテルやバーも、本土客の呼び込みを強化する考え。

運輸・住宅局と本土の国鉄運営を担う中国鉄路総公司(中国鉄路)が今年初めに交わした備忘録によると、広深港高鉄の香港区間は開通当初、1日当たり往復127本を運行する予定。このうち、広深港高速鉄道区間内を走る短距離便は114本、区間外に延びる長距離便は13本となる。

広深港高鉄の全長は145キロメートルで、九龍―広州間の移動時間は最短約48分。移動時間の短縮に伴い、本土側で就業する香港市民が増えるとの見方もある。

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