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【香港】利福国際の中間期5割減益に、本業は好調[商業](2018/08/14)

そごう香港などを経営する香港の小売り大手、利福国際集団(ライフスタイル・インターナショナル・ホールディングス)が13日発表した2018年6月中間期決算は、純利益が前年同期比48.7%減の8億8,290万HKドル(約124億6,150万円)だった。前年同期に子会社の売却益を計上していたほか、期間中の投資損益が赤字に転じた。一方、本業は好調を維持した。

金融市場の悪化に伴い、利息・投資による損益は前年同期の3億2,800万HKドルの黒字から5,620万HKドルの赤字に転落した。前年同期に利福地産発展(ライフスタイル・プロパティーズ・デベロップメント、現・三盛控股集団)の売却益4億2,080万HKドルを計上していたことも響いた。投資不動産の評価益が7割減少したことも減益要因。

売上高は26.2%増の21億1,280万HKドルだった。このうち、そごうコーズウェーベイ(銅鑼湾)店は20.1%の増収。香港市民の購買意欲の高まりと観光市場の回復が追い風となった。来店客数は7.1%増。昨年改装のため一時閉鎖したスーパーマーケットの「鮮品館(フレッシュマート)」を除く1回当たりの平均購入金額は、前年同期の1,344HKドルから1,482HKドルに増えた。

5月に実施した半年に1度の「感謝周(サンクフル・ウイーク)」セールは、期間中の売上高が前年同期比19.7%増の13億730万HKドルとなり、過去最高を更新した。

そごう尖沙咀店は42.8%増収と強く伸びた。化粧品とスキンケア製品の売り上げが55.4%増え、全体の伸びをけん引した。感謝周の売上高は前年同期比41.9%増の4億2,930万HKドルに上り、同じく過去最高額だった。

■下期も伸び維持へ

香港経済日報などによると、劉鑾鴻(トーマス・ラウ)会長は決算会見で、下半期(7~12月)の香港小売市場について、「比較対象となる前年同期の数値が高いため、上半期(1~6月)ほどの伸びが期待できないものの、1桁台後半か低い2桁台の伸び幅になる」と予測。人民元安による香港小売市場への影響は現時点で軽微と説明した。利福の販売は市場平均を上回る伸びを実現できると自信を示した。

九龍・啓徳(カイタク)発展区の用地で建設するツインタワーは、22年6月末までに完成する見通しだ。商業施設やオフィスが入り、延べ床面積は計10万1,000平方メートル。

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