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【台湾】統能国際、トルネックスと代理販売契約[製造](2018/07/27)

機械製品の輸入などを手掛ける統能国際(トルンテック・インターナショナル)は25日、空気浄化システムの開発を手掛けるトルネックス(東京都中央区)と、外気清浄機に搭載される電子式集じんフィルターの台湾での総代理販売契約を結んだと発表した。初年度の売り上げ目標は1万台とし、向こう3年で販売台数の倍増を見込む。26日付工商時報が伝えた。

会見に臨むトルネックスの松井周生社長(左から2人目)と統能国際の魯世平総経理(中央)ら=25日(トルネックス提供)

会見に臨むトルネックスの松井周生社長(左から2人目)と統能国際の魯世平総経理(中央)ら=25日(トルネックス提供)

統能国際が販売するのは、住宅やオフィスビルなど向け外気洗浄機に搭載されている電子式集じんフィルターで、台湾での参考小売価格は1台6万3,000台湾元(約22万9,000円、税抜き)。

微小粒子状物質「PM2.5」を98.5%除去できるほか、PM2.5よりさらに微粒なタバコの粉じんが集じん可能で、湿度や温度環境に合わせて稼働するため、性能を長期間維持できる点が特長。

同社の電子式集じんフィルター技術は、主力事業である分煙対策システムにも搭載されており、成田国際空港や羽田空港など国際空港150カ所の喫煙所のほか、日本の政府機関や企業、病院、手術室などでも関連システムが導入されている。台湾では、中部を地盤とする不動産デベロッパーの順天建設が開発を進めている高級集合住宅に採用された。

トルネックスの担当者はNNAに対し、「同フィルターは販売後のサービスやメンテナンスが必要となるため、台湾でサポートできる企業を探していた。順天建設に採用されたことで台湾から問い合わせが殺到し、販売・サービスを展開する上でも代理店が必要だと感じていた」と説明した。

統能国際の魯世平総経理によると、同フィルターはオフィスビルや病院、ショッピングセンター(SC)、住宅などをターゲットに売り込む方針。既に宝禎建設や僑聯建設、源利建設といったデベロッパー各社が興味を示しているという。

魯総経理は、「台湾の空気の質は世界ワースト6位と深刻化している。当社は台湾を含む中華圏や東南アジアの総代理権を取得しており、今後さらなる市場開拓を進めていく」とコメント。向こう7年で上場する方針を明らかにした。

統能国際の資本金は1,000万元だが、今後、電子式集じんフィルターの販売台数が3,000台を超えれば、5,000万元に増資する計画。トルネックスの担当者によると、今後の展開次第では、統能国際への出資についても前向きに検討する構えという。

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