【インドネシア】年内着工予定のチカラン内陸運河計画が頓挫[運輸](2018/07/20)
インドネシアの国営港湾運営会社プラブハン・インドネシア(ペリンド)2が計画する、首都ジャカルタのタンジュン・プリオク港と西ジャワ州ブカシ県周辺の工業地域を結ぶチカラン内陸運河の建設事業が頓挫している。事業は年内着工の予定だが、複数にわたる省庁の許認可手続きが難航しているためだ。18日付ビスニス・インドネシアとインベスター・デーリーが伝えた。
ペリンド2のダニ取締役(技術・リスクマネジメント担当)は「運輸省の港湾マスタープラン(基本計画)策定が遅れているため、環境影響評価に対して環境・林業省の承認が得られていない」と説明した。農地・都市計画省と西ジャワ州政府に対する手続きや、橋やアクセス道の整備、ガス管の移設といった技術面の課題も残っている。
チカラン内陸運河の建設計画は、国家戦略事業に指定されており、総工費は3兆4,000億ルピア(約266億7,300万円)。第1期は、北ジャカルタ・マルンダ地区を経由する既存の運河を整備し、第2期でタンジュン・プリオク港とブカシ県チカランやチビトゥン、カラワン県チカンペックなどにある工業地域まで運河を延伸する。