『地方創生応援税制』(企業版ふるさと納税)について

4c885701 5f89 48fa be3b 266c410d83d5 camera_alt (写真=Rawpixel.com/Shutterstock)

『ふるさと納税』という制度をここ数年よく耳にするようになりました。実際にこの制度を利用して、地方公共団体へ寄附されたことのある方も少なくないかと思います。

実はこの税制は個人のみではありません。『地方創生応援税制』、いわゆる『企業版ふるさと納税」という税制があることはご存じでしょうか。

企業版ふるさと納税

『企業版ふるさと納税』とは、企業が自治体に寄付をすると税負担が軽減される制度のことです。正式な名称は『地方創生応援税制』であり、自治体の実施する「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」(以下「地域創生事業」といいます)に企業が寄附をすると、寄附額の約3割が税額控除される仕組みです。地方創生、人口減少克服といった国家的課題に対応するため、地方公共団体が行う一定の地方創生事業に対して企業が寄附を行うことにより、地域創生を活性化する狙いがあり、平成28年度に開始されました。

これまでも、企業の自治体への寄附は損金算入という形で、寄附額の約3割に相当する額の税負担が軽減されていました。企業版ふるさと納税の登場によって、新たに寄附額の3割が控除され、あわせて税負担の軽減効果が2倍の約6割となったことがポイントです。例えば、企業が100万円寄附すると、法人税等において約60万円の税金が軽減されます。

自社の本社が所在する自治体への寄附や、財政力の高い自治体(地方交付税の不交付自治体など)への寄附が本制度の対象外になることや、寄附企業への経済的な見返りは禁止されているなどの条件もありますが、寄附額の下限は10万円からとなっており、企業側からみて利用しやすい制度となっています。

以下のような流れで『企業版ふるさと納税』が実施されます。

  1. 地方公共団体が「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」を企画立案して、企業に相談をし、寄附の見込みを立てます。
  2. 地方公共団体から相談を受けた企業は寄附を検討します。
  3. 地方公共団体は「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」を地域再生計画として内閣府に申請します。
  4. 内閣府が、この事業を認定・公表します。地方公共団体もこれを公表します。企業はこれを見てから、「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」への寄附を検討することもできます。
  5. 地方公共団体は認定を受けた「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」を実施し、事業費を確定させます。
  6. 企業は、「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」への寄附の払い込みを行います。
  7. 寄附を受けた地方公共団体は、寄附をした企業に領収書を交付します。
  8. 企業は、「7.」の領収書に基づいて地方公共団体や税務署に「地方創生応援税制」の適用があることを申告して、税制上の優遇措置を受けます。

「地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)活用の手引き」 平成29年4月


積極的に社会貢献(CSR)活動に取り組みたい企業が多くなってきています。本制度はその企業の意図を実現するのにうってつけとなっています。利用するにあたり留意事項がありますので、事前に税理士にご相談ください。


南青山リーダーズ株式会社 編集部

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