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所得税における扶養親族の人数に注意しましょう!

(写真=Africa Studio /Shutterstock)

妻と子供2人なら扶養親族は3人になる?

扶養親族の人数には配偶者と生計を共にしている家族が含まれます。
しかし、源泉所得税を計算する際には全ての家族が扶養親族に含まれるわけではありません。
源泉所得税を計算する際に使う扶養家族(所得税法上の控除対象扶養親族)の数え方は、一般的に言われる家族の範囲とは異なるのです。

扶養親族の数に含まれるのは、年末時点で生計を一にしている、満16歳以上の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族)等で、かつ、合計の所得金額が38万円以下の方です。
配偶者や16歳以上の子供でも年間の合計所得が38万円を超える場合は控除対象から除外されます。例え未成年であっても所得が多いということは独立して生活できると考えられることから扶養の対象外とされるのです。

また、年齢が16歳未満の子供は、所得税法上の控除対象扶養親族の数には数えられない点にも注意が必要です(地方税法上では扶養とされます)。

合計所得金額って手取りのこと?

「給与額面」、「給与手取り」、「所得金額」は全て異なる金額を指します。誤解されている方も多いので確認してみましょう。

給与額面とは文字通り、給与の額面です。社会保険料や税金等を控除される前の金額を指します。

給与手取りとは給与額面から社会保険料や所得税、住民税等を控除された後の支給額のことを指します。

例)給与額面月額20万円の場合 (扶養人数0人として計算しています)

所得金額とは給与から給与所得控除を引いた後の金額のことを指します。

<参考>平成29年分 給与所得控除額

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)

給与所得控除額

1,800,000円以下

収入金額×40%
650,000円に満たない場合には650,000円

1,800,000円超

3,600,000円以下

収入金額×30%+180,000円

3,600,000円超

6,600,000円以下

収入金額×20%+540,000円

6,600,000円超

10,000,000円以下

収入金額×10%+1,200,000円

10,000,000円超

2,200,000円(上限)

月額20万円の給与の場合、20万円×12ヶ月=240万円が給与等の収入金額になります。
180万円超360万円以下となりますので収入金額240万円×30%+18万円=90万円が給与所得控除額となります。
240万円-90万円=150万円が所得金額となります。

扶養範囲内の所得金額とは?

扶養対象となる人の所得金額は38万円以下ですので、逆算すると所得金額38万円+所得控除額65万円=103万円までの給与収入の場合は扶養親族の範囲となります。

奥様がパートで働いていたり、高校生のお子様がアルバイトをされる場合等、所得金額をうっかり超えてしまうとご主人の扶養親族から外されてしまい、所得税の金額が大きくなるので注意が必要です。

扶養親族の数え方には注意が必要

所得者本人のみの場合は扶養親族の数は0人となります。
しかし、本人が勤労学生・寡婦(または寡夫)・障害者等の場合は扶養親族等の数は1人となります。また、16歳未満の子供でも障害者の方であれば扶養親族として数えられます。

例えば配偶者の方が障害者で同居している場合、「配偶者」「障害者」「同居特別障害者」と数えるので扶養親族等の数は3人と数えられます。
しかし、配偶者の方がお仕事をされて38万円を超える所得がある場合は「配偶者控除」がそもそもなくなるので、扶養親族等の数は0人となります。

年の初めから扶養親族を3人で計算していると、源泉所得税の金額はかなり小さくなりますが、年末調整の時期になって上記のようなことが発覚すると一気に扶養親族等の数が0人になるため、年末に差額を徴収されることとなってしまうため注意が必要です。

この場合、扶養親族等は何人になる?

Q1)妻:専業主婦、収入なし
長男:17歳 高校生 アルバイトで月3万円程度の収入
長女:13歳 中学生 収入なし
A1)2人・・・妻、長男

Q2)妻:パート 合計所得金額38万円以下
長女:20歳 大学生 収入なし
次女:15歳 中学生 収入なし 障害者
A2)4人・・・妻、長女、次女(障害者)、次女(同居特別障害者)

Q3) 妻:フルタイム正社員 合計所得38万円超
長男:15歳 中学生 収入なし
次男:13歳 中学生 収入なし
A3)0人・・・該当なし

扶養の人数には注意しましょう

給与所得者の方は毎年、扶養控除等異動申告書を職場に提出されると思います。扶養親族について記入する際にはよく確認しましょう。

マイナンバーの導入によって住民税を計算する際に市区町村の方で扶養親族と思われていた家族の所得金額が超えていることが発覚することが増えてきています。
その場合、所得税についても遡って修正が必要になり、扶養是正により不足していた所得税を収めることとなります。
納付が遅れた場合は延滞税等が課せられる可能性もありますので、よく確認して正しい申告を心がけましょう。

南青山リーダーズ株式会社 編集部