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ソーシャルレンディングを始めるなら、知って損はないメザニンローン。〈徹底解説1〉

【転載元】
日本クラウド証券株式会社
https://crowdbank.jp
日本クラウド証券メディア マネセツ https://manesetsu.jp

低金利が続くうえ、株式市場も不安定な展開を見せるなか、数多くある金融商品のなかでもソーシャルレンディングに注目が集まっています。

ソーシャルレンディングとは、簡単に言えば「お金が必要な人」と「お金を投資したい人」をマッチングさせるサービスのこと。
不動産事業や太陽光発電などの分野で、個人投資家が事業に投資する例が増えてきました。
そこで、ソーシャルレンディングを行ううえで、知っておきたいメザニンローンについて、解説します。

相対的に高利まわりのメザニンローン

最近よく聞かれるようになった「メザニンローン」は、「シニアローン」と深く関係しています。
シニアローンとは、銀行や社債などの一般的な融資のことで、厳しい銀行の審査により融資が決定されるもの。このため相対的にローリスク・ローリターンです。

これに対してメザニンローンは、シニアローンの不足分を補うためのローンになります。シニアローンに比べて融資の審査が緩やかで、貸し手からみると相対的にリスクは高くなりますが、金利はシニアローンより高く、相対的に高利まわりになります。また返済設定は当事者間でアレンジができるため、比較的自由度が高いといえます。

ところでメザニンローンという言葉はあまり聞き慣れませんが、意味は「中二階」。ローン回収のリスクを階層化すると、真ん中あたりに位置することから、メザニンローン(中二階)といわれています。

もし債務者からの返済が滞った場合は、シニアローンから資産の回収が始まり、残った分をメザニンローン債権者が回収していくことになります。そうした点から返済順が劣後する(後になる)ため、劣後ローンといわれているのです。

銀行融資の不足分は、メザニンローンで


では、メザニンローンの実際の使用例を見ていきましょう。

メザニンローンを利用するのは、おもに不動産関連企業です。
たとえば1億円の投資用物件を購入したいと考える事業者がいたとします。自己資金が2000万円あり、銀行から7000万円を借りられました。しかしこの時点で、1000万円足りません。

そこで、1000万円分の不足分をメザニンローンとして調達するため、ソーシャルレンディング事業者を通して、個人投資家から資金を集めることにしました。個人投資家はメザニンファンドに投資、集まった1000万円の資金は事業者に融資され、投資用物件が購入されました。個人投資家は配当金が期待されます。

事業者はメザニンローンを活用することで、自己資金投入額を軽くして投資効率を上げることができたり、タイミングを逃さず投資ができるというメリットがあります。また全体を見ると、資金調達の手段が増えることで市場が活性化されていく、ということもいえます。

実際にメザニンローンを活用した不動産投資用物件は増えており、社会的認知度も高まっています。

不動産担保評価額について知ることの大切さ


では次は、メザニンローンのリスクの点を見ていきましょう。

最初に述べたように、債務者が返済できない=デフォルト(貸し倒れ)が発生した場合、抵当権の優先順位は、シニアローンにあります。
つまり、担保を売却して返済に充てられたとき、シニアローンの債権者がまず貸した分を回収し、残った分がメザニンローン債権者に渡ります。

仮に融資を受けたときの担保の総評価額は1億円だったとしても、実際に売却するときには7000万円まで下がっていたとします。この場合、シニアローンからの返却になるため、メザニンローンの債権者には満額戻ってこない可能性があります。

こうしたリスクを回避するために、不動産担保の有無、さらに不動産担保評価額(売却時の金額)がどのくらいであるか、貸付金額とともに確認しておくことが必要となるでしょう。
また、ソーシャルレンディング事業者がどのような方法・人材を活用して不動産価格を算出しているかを知っておくこともリスク回避の一つとなります。当然ながらソーシャルレンディング事業者の信頼性というものが、投資をしていくうえで重要な点になっていきます。この点を見極めるためにも、しっかり情報収集をしていきたいですね。

── 低金利が続く中で、最近、大きな話題になっているソーシャルレンディング。
そんなソーシャルレンディングと相性のよいメザニンローンについて理解を深めることで、投資の手段を広げてみるのも、資産を増やす賢い方法となるかもしれません。

≪記事作成ライター:ナカムラミユキ≫ 
千葉出身。金沢在住。広告制作会社にて、新聞広告を手がける。映画、舞台からメーカー、金融まで幅広い記事広告を担当。著名人インタビューや住宅関連、街歩きコラム、生活情報まで興味の赴くまま執筆しています。

【転載元】
日本クラウド証券株式会社
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