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話題のSDGsとは?私たちにどうかかわるの?〈第1回〉 

【転載元】
日本クラウド証券株式会社
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「SDGs」をどう読むのか、どんな意味なのか、正確に知っている人は果たしてどのくらいいるでしょうか。

2019年6月に大阪で開催予定の主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に先がけ、3月にビジネス会合「B20東京サミット」が開かれました。東京サミットの主要なテーマは、国連が提唱するSDGs(エスディージーズ)の達成。しかし、全国約1万1000人の学生を対象とした調査では、SDGsという言葉を「知っている」のはわずか30.1%に過ぎませんでした(全国大学生協連合会)。
政府も「推進本部」を設置し、国を挙げて取り組むSDGsにいまや無関心では済まされません。SDGsとは何か、私たちにどうかかわるのかを、数回に分けてわかりやすく解説しましょう。

最初に、SDGsの全体像を把握してみましょう


「SDGs(エスディージーズ)」とは、「Sustainable Development Goals (持続可能な開発目標)」を略した言葉。

2015年9月、国連の「持続可能な開発サミット」において、全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された2016年から2030年までの国際目標が「SDGs(エスディージーズ)」になります。

この国際目標は、持続可能な世界を実現するための17のゴールと、169のターゲットによって構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国も取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、わが国も積極的に取り組んでいます。民間企業の中でも、すでに「SDGs」に取り組む企業が増え始め、ご存じお笑いの「吉本興業」では「2030年を笑顔であふれる世界に!」をコンセプトに、「SDGsウォーク2018」など、さまざまな取り組みを実施しています。

2001年に策定された世界の貧困をなくすための「ミレニアム開発目標(MDGs:Millennium Development Goals)」の達成期限が2015年までだったために、その次の目標として、今度は持続可能な開発目標にする必要があるだろう、ということで「SDGs」が生まれたのですが、目標といっても法令で定めるように厳格なものではなく、長期的にこの方向をめざしていくという将来展望が掲げられています。

次に、SDGsの特徴を見てみましょう

SDGsが2030年にめざす目標(Goal)は17(画像参照)あり、世界が持続可能な開発を達成する道筋を示します。
その17の目標の下に、169のターゲットがあります。

ターゲットは、17の目標をもう少しかみ砕いて具体的な数値目標などを入れて作られました。その目標とターゲットの進捗を計り、達成度を適宜モニタリングしていくためのフレームワークとして230の指標(indicators)を採択。17目標、169ターゲット、230の指標、この三段構えがSDGsの特徴のひとつといってよいでしょう。

発展途上国の貧困解消はMDGsのときと同様、SDGsでも大事ですが、そのためにはさまざまな問題を解決しなくてはなりません。それは例えば……
●気候変動の問題
●海の問題
●水の問題
さらに、貧困の問題、ゴミの問題、ジェンダー問題、人権・平等問題など、解決しなければならない多くの課題が絡まりあっています。「SDGs(エスディージーズ)」とはそうした包括的な目標であるがゆえ、発展途上国に限った話ではなく、先進国も対象となっている……。それがSDGsのもうひとつの特徴です。

Sustainability = “持続可能”な開発とは?


SDGsの目標となっている「持続可能な開発」とは、〈未来の世代を犠牲にすることなく、現在の要求を満たす開発〉を意味します。

もちろん、経済成長が必要なことは誰もが理解しています。しかし、その負の側面と環境や、人々の幸福とのバランスを考慮することを忘れてはなりません。これまでとは違った方法で世界を見つめ直すために、考え方の大きな変革が必要です。
持続可能な開発目標に沿って、企業は経済成長を求めて活動し、人々は働きがいのある仕事に就きます。環境を損なわない新たな技術革新が生み出され、世界のどこにいても栄養のある食事が取れるようになります。誰もが差別されることなく質の高い教育を受けられ、ジェンダーの平等が実現します。

しかし、どうすればこれらすべてが達成できるのでしょうか。

それを、17の目標に沿って世界の人々が協力し合い、すべての人が恩恵をうけられるよう、これまでとは違ったやり方で取り組む方法です。2030年に私たちは持続可能な開発を達成し、人間と地球が恩恵を受けられる世界に暮らすのが目標となるため、今すぐ行動を起こさなければません。

今こそグローバルな行動を起こすときなのです。

── 今回は「SDGsとは何か?」の導入として、持続可能な開発目標の概略を説明しました。
次回は政府や地方自治体、企業、個人が何をやれるのか、解説しましょう。

〈参考URL〉国際連合広報センター
https://www.unic.or.jp/activities/economic_social_development/sustainable_development/2030agenda/
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/

≪記事作成ライター:山本義彦≫
東京在住。航空会社を定年退職後、介護福祉士の資格を取得。現在は社会福祉法人にて障がい者支援に携わる傍ら、30年に及ぶクラシック音楽の評論に加え、社会問題に関する執筆を行う。

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