話題のAI(人工知能)。その活躍の場は、どこまで広がるか?

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昨今、「AI(人工知能)」という言葉をかなりの頻度で聞くようになった。

去る10月17〜19日、東京ビックサイトにて「人工知能/ビジネスAI2018」が開催され、人間とAIが複雑な会話をする光景が、数多くのメディアで報道された。
技術進化に伴い、これからは人間にしかできなかったさまざまな作業をロボットがこなすようになっていく。すでに、客の人数や希望を把握し、テーブル番号に案内する飲食店店頭のロボットや、中華料理店でひたすら餃子を作るロボット、中華鍋をふるってチャーハンを作るロボットも、珍しい光景ではなくなっている。これはコンピュータロボットと呼ばれるものだが、今後は複雑な会話を通して高度な接客ができるAIが、身近な存在になっていくはずだ。
このように、未来をAI担う最先端技術はすでに数多くの分野で活用され、実用化されているものも多い。未来はもう現実のものとなっているわけだ。そこで今回は、このAIがどのような分野で、どのように活用され始めているのかについて紹介しよう。

AIは人間の代わりに作業してくれるシステム

そもそもAI(人工知能)とは何だろうか。
これを的確に説明できる人は少ないだろう。実は、現段階ではAIの厳密な定義はまだ定まってないのだ。

まだ研究途上ということなのだろうが、一般社団法人 人工知能学会によれば、「人工知能の研究にはふたつの立場があり、ひとつは人間の知能そのものをもつ機械を作ろうとする立場、もうひとつは人間が知能を使ってすることを機械にさせようとする立場。実際の研究のほとんどは後者の立場に立っている」としている。

現在実用化されている技術は、人間に代わって何かの作業をしてくれるというものがほとんど。
つまり、AIの定義を現状から導き出せば、「人間にしかできなかったような高度で知的な作業や判断を、コンピュータを中心とする人工的なシステムによって行えるようにしたもの」となるだろう。

コンピュータは通常、事前にプログラムされた通りの処理作業しか行わないが、AIはコンピュータ自らが認識・学習・判断・推論といった処理を行いながら、相手や状況に応じて的確な対応を行っていく。
その技術を応用したさまざまな道具・機械・システムが、次々と実用化され始めているのだ。

AIができること。AIに期待されていること

AIは蓄積したデータや経験を基に学習を繰り返し、そのうえで自ら判断し、論理的に考えるといった、人間並みに高度で知的な活動を行うことができる。また、人間の脳では処理できない膨大なデータを素早く処理できるわけで、その点では人間よりも優れた能力を持っているとも言える。

この技術を活用することによって、ビジネスシーンでは業務の自動化や効率化が可能となり、日々の生活面では日常作業の利便性や安全性を向上させることができる。また、危険な場所での作業をAI搭載ロボットに代替させることで事故を未然に防ぐこともできる。

AIを活用した具体的な事例

AIを活用した具体的な取り組みは、もうわれわれの生活のさまざまなところに登場している。ここでは、すでに実用化されている具体例を紹介しよう。

【お掃除ロボット】

AIを使った道具のもっとも身近な例は、お掃除ロボット「ルンバ」だ。すでに活用している人も多いことだろう。このルンバは、内蔵されたセンサーによって障害物を避けながら部屋を掃除し、それを繰り返すことで部屋の間取りや家具の配置などをデータとして記憶。そのデータを自ら処理して同じ場所を通らず、効率的に掃除を行う。掃除終了後は、自ら充電器のある位置まで戻ることもできる。

【キッチンシステム】
2018年8月にベルリンで開催されたヨーロッパ最大の家電見本市「IFA」では、パナソニックが「人の動きを感知して家電が調理を支援する近未来のキッチンシステム」を提案した。
キッチンに調理する人が立つと、メニューや調理方法がネットにつながったプロジェクターから調理台に映し出される。そして調理を始めると、オーブンのドアが自動で空いたり、作業を終えると包丁やまな板を洗う洗浄機が現れたりと、人の動きや作業の状況で、キッチン自らがさまざまなサポートをしてくれる。

【コールセンター業務のサポート】
クレーム処理などをする企業のコールセンターなどでも、AIを活用しているところがある。
音声認識機能で顧客との会話を文字に起こしたり、会話内容を分析したりして、さまざまな情報をオペレーターに提示している。すでに大手銀行などで導入され、顧客満足度の向上などにつながっているようだ。

【記事作成】
新聞社やテレビ局などでは、AIを活用した記事作成が進んでいる。
神戸新聞社ではこの夏、高校野球の地方大会の試合経過などを伝える記事を自動で執筆するシステムを採用。ツイッターでその記事の発信を始めた。
大会のデータや過去に記者が書いた記事などを学習し、試合データを読み込ませることで、わずか1秒あまりで試合経過をまとめた記事執筆が可能に。他の大手新聞社でも、文章を要約して記事化するAIの活用などがスタートしている。

【自動車の自動運転】


自動車の自動運転技術も、かなり実生活に近づきつつある技術だ。
画像認識や音声認識などの機能を活用し、歩行者、対向車、信号、標識などを認知。駐車していた車が突然動き出すような状況を察知する技術も向上し、人間の運転と同様もしくはそれ以上の運転技術を可能にする研究開発が進められている。
この技術は、人間が見落としがちな危険を察知することもできるし、疲労や感情の乱れがなく常に安全運転できるとして、交通事故の減少につながると期待されている。

【クレジットカードの不正使用検知】
個々のユーザのクレジットカードの使用状況、利用パターンなどを学習し、通常の利用パターンから大きくずれた行動などを検知するAIの活用も進んでいる。カードの不正使用をいち早く発見し、カード会社からユーザに連絡がいくようになっている。
自動学習等の精度の高まるに従って、将来的にはクレジットカード詐欺などの被害が大幅に減少するのではないかと期待されている。

【婚活アプリ】
市場が拡大している「婚活アプリ」でも、AIが活用され始めている。
婚活アプリで問題にとなっているのは、いわゆる「出会い系サイト」と同じ感覚で使う人が後を絶たない実情にある。そこでAIは、目的外利用者がよく使うキーワードを検出し、そのような人を排除することにも役立てられている。また、AIが独自に相性のよさを評価するアプリもあり、今後もその活躍の場を広げていきそうだ。

【将棋中継】
AI搭載のコンピュータ対プロ棋士の対戦はもはや珍しくなくなったが、AIは将棋の対局の見せ方も大きく変化させている。動画配信サイトのニコニコ生放送では、名人戦のインターネット中継で、AIが棋士の指し手を瞬時に採点・評価したものを点数化して画面に表示。その一手の優劣を判断させるとともに、次の一手を具体的に示すことも可能にした。

ますます進化するAIの将来像と課題は


上で紹介した事例は、まだまだほんの一部。
「ドラえもん」のポケットから出てくるような夢の道具が、AI技術でどんどん現実化していると言っていいだろう。

いまやわれわれの生活やビジネスは、AIなくしては成り立たないところにまできている。今後も、さらなる便利さや快適さを追求し、さらに多方面で優れたAIが登場してくるに違いない。そして世界の経済活動は、このAI技術の発達を中心にまわっていくことになるだろう。

最後に課題をひとつ。
それは以前から指摘されていることだが、「AIは、いずれ人間の知能を超えてしまうのではないか」ということ。SF映画などでは、すでに「コンピュータ対人間」という構図の作品もかなり作られているが、これをフィクションだと一笑に付すことができない時代に突入している。実際に、2045年には人工知能が人間の知能を超える……と予測している人もいるくらいだ。AI研究を進めていくうえで、きちんと取り組まなければいけない問題だろう。

≪記事作成ライター:三浦靖史≫
フリーライター・編集者。プロゴルフツアー、高校野球などのスポーツをはじめ、医療・健康、歴史、観光など、幅広いジャンルで取材・執筆活動を展開。好物はジャズ、ウクレレ、落語、自転車など。新潟県長岡市在住。

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