【中国】25年の中古車取引、新車販売と同水準か[車両](2021/07/23)
中国自動車業界団体の中国自動車流通協会の羅磊副秘書長はこのほど、中国の2025年の中古車取引台数が新車販売台数と同じ水準になるとの見方を示した。今年から2倍以上になるとみられる。消費力の拡大や自動車の買い替え需要、政策支援などの好材料が中古車取引を押し上げるとみている。
毎日経済新聞(電子版)が22日伝えた。中国の自動車保有台数は6月末時点で2億9,200万台になった。羅氏は、今後も増加が見込まれる中、消費力の拡大と自動車の買い替え需要が中古車の引き合いを高めるとみられ、中古車市場の発展余地は非常に大きいと指摘した。中古車の地域をまたいだ取引の制限などといった規制が今後撤廃に向かうことや取引拡大に向けて政策支援が打ち出されることも強い追い風となる見通し。
中国自動車流通協会によると、中国の今年上半期(1~6月)の中古車取引台数は前年同期比52.9%増の843万4,200台。伸び幅は同期の新車販売(25.6%)を大きく上回った。
羅氏は、今年の中古車取引台数が前年比15%増の1,600万台以上になると予測。急速な成長が続き、23年には3,000万台の大台を超えると見通した。
同じく業界団体の中国自動車工業協会の許海東・副総工程師は6月、中国の新車販売台数が25年に年間3,000万台に達するとの見通しを示していた。
中国の20年の新車販売台数は前年比1.9%減の2,531万1,000台、中古車取引台数は3.9%減の1,434万1,000台だった。
■今年は4年ぶりプラスへ
商務省は22日に開いた会見で、「今年通年の新車販売台数はプラス成長となり、3年連続の市場縮小に歯止めがかかる」との見通しを示した。
同省市場運営・消費促進局の朱小良局長は、上半期の新車販売が前年同期比25.6%増の約1,290万台となり、新型コロナウイルス流行前の19年同期比でも4.4%増と急速に成長していると指摘。下半期(7~12月)は中国経済が安定して回復し、消費需要の喚起策も自動車市場の発展を下支えするとみて、半導体の供給不足や原材料価格の上昇による影響を踏まえても、「プラス成長を実現できると考えている」と話した。