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【マレーシア】操業制限緩和を政府に要請、自動車協会[車両](2021/07/15)

マレーシア自動車協会(MAA)は13日、首都圏などでの自動車関連産業の操業制限を緩和するよう政府に求める声明を出した。新型コロナウイルスの感染が抑制され、会員企業が操業を再開した地域でもサプライチェーン(調達・供給網)の混乱による影響が生じていると訴えている。

同協会のアイシャ・アーマド会長は「首都クアラルンプールとスランゴール州で『強化された活動制限令(PKPD)』下の地域にある自動車関連産業が操業を全面停止した影響が、業界全体に及んでいる」と指摘。その上で▽厳格な感染対策を条件に、全国で乗用車・商用車の修理工場および車両・部品の配送センターの即時再開を認める▽PKPD下にある地域以外で、自動車工場と部品配送センターの稼働、自動車販売店の営業再開を認める▽昨年の厳格な活動制限令の期間と同様に、週2~3日は港湾での自動車関連貨物の引き取りを認める――ことを要望した。

自動車協会によると、クアラルンプールとスランゴール州は国内新車需要の半分を占め、協会の加盟企業の中には、両地域に国内唯一の配送センターを置いているケースもあるという。

現在、PKPD下にある地域では新型コロナ感染防止のための標準作業手順書(SOP)で、自動車関連企業の操業は設備の暖機運転を含め一切認められていない。

一方、コロナ禍からの復興の道のりを4段階で示す「国家回復計画」でロックダウンに相当する第1期にある地域でも、PKPDが適用されていなければ、10%の出社人数による暖機運転は可能だ。さらに、すでに第2期に移行した地域では出社上限が80%に引き上げられ、自動車の製造も可能だが、自動車販売店の営業は認められていない。

14日時点で、クランタン、トレンガヌ、パハン、ペラ、ペルリス、ペナン、サバ、サラワクの8州が第2期入りしている。

■トヨタも現状を懸念

マレーシアでトヨタ車の製造・販売を手掛ける現地合弁会社UMWトヨタ・モーターも14日、現状を懸念する声明を出した。

ラビンドラン社長は「全国のトヨタとレクサスのショールームが閉鎖され続けているのは、ビジネスができないことを意味する。自動車の製造もサプライチェーンに絡む物流も停止している」と強調。新型コロナの感染抑制に向けた政府の取り組みを受け入れているとしつつも、「ロックダウンなどの規制が緩和され、限定的かつ安全な方法で操業再開が認められることを望む」と訴えた。

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