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【香港】元コロナ患者に実刑判決、行動履歴を隠匿[社会](2021/07/06)

香港の裁判所は5日、新型コロナウイルスに感染した男女が当局の調査に対して行動履歴を隠匿したとして、エンジニアのインド系男性(30)とその友人である看護師のフィリピン系女性(31)にそれぞれ禁錮3月と同20日の実刑判決を言い渡した。女性は未決勾留日数が刑期を超えていたため釈放された。官営メディアRTHK、地上波テレビ電視広播(TVB)などが伝えた。

男性は4月17日、感染力の強い変異株「N501Y」への感染が確認された。香港ではそれまで海外からの来港者に対する水際検査で変異株が見つかる例はあったが、市中で確認されたのはこれが初めて。同居する女性も翌日に感染が確認された。

市中で初の変異株感染とあって当局は感染経路と濃厚接触者の洗い出しを急いだが、2人は調査に対して行動履歴をなかなか明かそうとしなかった。2人が参加したことを隠していたパーティーを介してフィリピン出身の家政婦らに感染が広がるなど、調査が後手に回ったことでクラスター(感染者集団)が拡大する結果となり、当局は5月8日に2人を「疾病予防制御規則」違反容疑で逮捕していた。

裁判官は判決の中で、2人の行動で1,600人が強制検疫(隔離)を余儀なくされ、全ての外国人家政婦が強制検査を受けることになったと指摘。「公衆衛生が危機に陥り、影響は甚大だった」と断じた。

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