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【ミャンマー】避難民キャンプの新生児、毛布・薬なく死亡[社会](2021/06/16)

クーデターを起こしたミャンマー国軍と、少数民族武装勢力や民主派による衝突が続くミャンマー北東部シャン州で、避難を強いられた地元住民の生活が困窮している。独立系メディアのミャンマー・ナウによると、14日までに生後6カ月の新生児が毛布や医薬品の欠乏で死亡したことが分かった。

ミャンマーでは5月以降、本格的に雨期が到来。亡くなった子どもは、母親とともにシャン州南部のペコン郡区にある森林に避難し、防水シートの下で過ごしていたが、豪雨により風邪をひいた。母親は、当初暮らしていた教会に地雷が仕掛けられたため、避難民キャンプへの引っ越しを強いられ、その直後に出産したという。キャンプでは、風邪をひいた子どもに与える毛布すら不足していた。

ペコン郡区では8日、避難民に支給するために用意されていた食料や医薬品が国軍によって焼却された。母親の親族によると、シャン州の他のキャンプも同様に医薬品や飲料水が十分でなく、雨風をしのぐシェルターも不足している。

住んでいた村に配給品を受け取りに戻ろうとした住民が国軍に殺害されたケースもあり、身動きがとれていないもようだ。

地元のボランティア団体によると、同じように国軍と武装勢力、民主派の衝突がある東部カヤー州の避難民キャンプでも、5月下旬に高熱を出した生後数カ月の乳児が十分な手当を受けられずに死亡した。

国連人道問題調整事務所(UNOCHA)は5月末、国内では推定15万1,000人が自宅を追われているとの調査結果を公表している。

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