【香港】キャセイの公的融資、利用期限を延長［運輸］（2021/06/09）

香港の航空最大手キャセイパシフィック航空（国泰航空）は８日、香港政府が同社に対し、78億HKドル（約1,100億円）の融資引き出し期限を１年延長することを認めたと発表した。「グループの手元流動性をより柔軟に管理できるようになる」と歓迎した。

同融資枠は昨年６月、新型コロナウイルスの影響で経営難に陥ったキャセイを救済するため、香港政府が打ち出した総額273億HKドルの公的支援の一部。今回の期限延長により、78億HKドルの融資枠は2022年６月８日まで利用できるようになる。

キャセイの手元流動性は20年12月末時点で280億HKドルを超え、今年２月と５月には転換社債などの発行でそれぞれ67億4,000万HKドル、６億5,000万米ドル（約710億円）を調達している。トウ健栄（オーガスタス・タン、トウ＝登におおざと）最高経営責任者（ＣＥＯ）は「われわれはこの１年、現金を温存するさまざまな措置を講じ、融資枠には手を付けなかった」と説明した。