【ベトナム】北部の4工業団地停止、市中感染増で[製造](2021/05/19)
ベトナム北部バクザン省人民委員会は18日、省内4工業団地の操業を一時停止させた。同省は4月下旬からの新型コロナウイルスの感染第4波の市中感染者数が最も多い。工業団地の一時操業停止によって、他地域に拠点を置く企業などへの波及防止を図る。
操業が停止されたのはディンチャム工業団地、クアンチャウ工業団地、バンチュン工業団地、ソンケ―ノイホアン工業団地の4カ所。操業停止の期間については明らかにされていない。
保健省によると、「第4波」の市中感染者数は18日夕時点で全国で新たに152人見つかり、4月下旬からの累計は1,473人となった。152人の内訳は◇バクザン省96人◇首都ハノイ19人◇バクニン省16人◇ディエンビエン省7人◇ハナム省4人◇ハイズオン省3人◇中部ダナン市2人◇北部フンイエン省1人◇K病院(国立がん病院)関連1人◇タイビン省1人◇ハイフォン市1人◇ソンラー省1人――。
バクザン省の4月下旬からの累計感染者は18日夕時点で507人に達した。以下◇バクニン省306人◇ハノイ165人◇中部ダナン市144人――などと続いている。
バクザン省は、工業団地4カ所の一時操業停止とともに、ベトイエン郡全域とイエンズン郡の3村(ノイホアン、ティエンフォン、イエンルー)で、厳格な社会隔離措置の実施を求めた首相指示16号(16/CT―TTg)に基づくロックダウン(都市封鎖)を開始した。同措置の期間は次の指示があるまでとしている。
市中感染者数が2番目に多いバクニン省でも、18日午前6時から、省都バクニン市が首相指示16号に基づく対策を開始した。状況を見定めるため20日まで実施する。
■ホーチミン市で経路不明の感染
感染第4波拡大への警戒は南部でも続いている。
ホーチミン市疾病管理センター(HCDC)は18日、30代の男性が新型コロナ検査で陽性になったと発表した。男性は同市直属のトゥードゥック市在住で、3区の監査法人に勤務。感染源は明らかになっておらず、接触者の追跡が進められている。
男性は17日、熱やせきなどの症状があり民間病院を訪れた。検査の結果、18日に陽性が確認された。家族4人と暮らしており、過去1カ月はホーチミン市内から出ていないが、多くの顧客と接触していた。
地元各紙によると、市当局は接触者の隔離を進めるとともに、男性が住むマンション「サンビュータウン」のA1ブロックを封鎖。近隣にサンプル採取対象を広げており、約6,000人に影響が出ている。