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【ミャンマー】総司令官、首脳会議の合意は「慎重に考慮」[政治](2021/04/28)

ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン総司令官は26日付で声明を出し、先ごろ参加した東南アジア諸国連合(ASEAN)臨時首脳会議で出された加盟国の合意に基づく要請に対し、「国内の状況が安定した時に、慎重に考慮する」と表明した。求められている暴力停止や対話の推進を、早期に受け入れるわけではないことを示唆した。

ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン総司令官(共同)

ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン総司令官(共同)

総司令官は、26日に首都ネピドーで行われた最高意思決定機関「国家統治評議会」(SAC)の会合で、ASEAN臨時首脳会議について報告。27日の国営紙グローバル・ニュー・ライト・オブ・ミャンマーにも声明を出し、ASEAN臨時首脳会議の議長声明で出された要請に対しては、「法規の順守と治安の改善を優先させるため、提案は状況が安定した時に、慎重に考慮する」と表明した。

24日にインドネシアで開かれたASEANの臨時首脳会議では、国軍の暴力停止や関係者の対話推進、特使派遣など5項目での合意を含む議長声明が発表された。ミン・アウン・フライン総司令官は、この中で特使受け入れを拒否しておらず、調整が進むとみられる。一方、国内向けには、デモや抗議活動が続く間は合意を受け入れない意向を示しており、実現の時期は不透明だ。

総司令官は国家統治評議会メンバーに対し、臨時首脳会議では自らが、2月1日に国軍が全権を掌握するに至った理由として総選挙の不正があったことや、市民のデモ行為、国軍が描く将来の計画などを、参加した首脳らに冊子などを配って説明したことも伝えた。

■AAPPに法的措置

国軍はまた、26日夜の国軍系テレビを通じ、抗議デモによる市民の犠牲者や拘束者の情報を収集して発信しているミャンマーの市民団体、政治犯支援協会(AAPP)に法的措置をとると発表した。同協会が市民からの情報を基にした統計では、25日までにクーデター後の民間人の死者が750人を超えたが、国軍側はわずか3割の240人程度にとどまると主張。国軍系テレビで「AAPPの調査は、信頼性のないSNSによる情報を集めたものだ」と非難した。

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