【フィリピン】ブラカン空港、5月までに着工=運輸相[経済](2021/03/18)
フィリピンのトゥガデ運輸相は16日、延期が続いていた新マニラ国際空港(ブラカン国際空港)建設について、5月までに正式な起工式が開催できるとの見通しを示した。建設予定地では既に作業が進められているという。ビジネスワールドが17日伝えた。
同空港の建設は、財閥サンミゲル・コーポレーション(SMC)が7,400億ペソ(約1兆6,580億円)をかけて実施する一大事業。工期は4~6年の計画で、完成後の旅客受け入れ能力は年間1億~2億人を見込んでいる。
当初は2019年12月の着工が予定されていたが、政府が契約に懸念を示したことを受けて延期されていた。さらに、SMCのラモン・アン社長兼最高執行責任者(COO)の「私的な問題」や、新型コロナウイルスの感染拡大を理由に延期が相次いでいた。
SMCはオランダの海洋土木大手ロイヤル・ボスカリス・ウエストミンスターに、予定地での土地造成を発注。今月中の作業開始を予定している。
同空港の建設を巡っては、環境への影響を理由に複数団体から批判の声が上がっている。SMCは15日、マングローブ20万本近くの植樹や河川しゅんせつなどからなる洪水対策を実施したと明らかにした。