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【インドネシア】産業相が訪日、日系車輸出と投資拡大を要請[車両](2021/03/12)

インドネシアのアグス産業相は10~11日、日本を訪れ、政府や自動車メーカーなど経済界の関係者と会談した。インドネシアへの自動車メーカーの投資増を促し、同国からの自動車輸出の拡大につなげることなどが目的。

アグス産業相は10日夕、オンライン会見し、アシックス、経団連、日本貿易振興機構(ジェトロ)、三菱自動車の代表と会談したと明かした。一連の会談で、インドネシアが雇用創出法を制定して投資環境を整備したと訴え、日本からの投資拡大を求めたと述べた。

同相によると、三菱自動車は2025年までに11兆2,000億ルピア(約845億円)の投資を約束。インドネシアからの同社の完成車輸出先を、現在の30カ国・地域から39カ国・地域に増やす方針を伝えた。同社の広報担当者はNNAの取材に「コメントは控える」と回答した。

■アシックス、OEM3工場を稼働へ

またアグス産業相によると、アシックスは22年1月にインドネシアで2カ所の新工場を稼働させ、23年3月にも新工場を稼働させると表明した。アシックスの広報担当者はNNAの取材に、これを認めた上で「稼働するのは、アシックス製品を製造するOEM(相手先ブランドによる生産)工場」だと説明した。

アグス産業相は、11日夜にもオンライン会見し、マツダ、ホンダ、スズキ、トヨタ自動車、双日の代表と会談したと述べた。梶山弘志経済産業相、和泉洋人首相補佐官とも会談した。

ヘリ・アフマディ駐日インドネシア大使は、「日本の自動車メーカーは、新車の奢侈(しゃし)税減免措置や電気自動車(EV)の開発促進策など、インドネシア政府が提供するさまざまな優遇措置を活用してほしい」と述べた。

同国大使館によると、インドネシアは東南アジア諸国連合(ASEAN)で最大の自動車市場を持ち、自動車関連分野の就業者数は150万人に達する。インドネシアからの完成車輸出を拡大し、新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ自動車販売の回復につなげたい考えだ。

アグス産業相によると、同相は5月にも再訪日を計画している。

オンラインで記者会見するアグス産業相=10日

オンラインで記者会見するアグス産業相=10日

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