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【台湾】東日本大震災から10年、台北で記念展[社会](2021/03/11)

東日本大震災から10年の節目を迎え、日本の対台湾窓口機関である日本台湾交流協会が台北市で記念展「311十周年東北友情特展」を開催している。写真や資料で被災地の当時と現在の様子を伝えるほか、日台友好に関する展示も行う。

日本台湾交流協会台北事務所の泉裕泰代表は10日の開幕式典で、「台湾は日本が最も困難だった時に温かい手を差し伸べてくれた」と感謝の意を表明。「展示を通じて、東北の人々の気持ちを台湾の皆さんに伝えたい」とした上で、日台の友好関係の進展に期待感を示した。

呉ショウ燮(ショウ=金へんにりっとう)外交部長(外相)は「震災発生当時、テレビで報道を見て心を痛めた」と当時を振り返り、震災支援をきっかけに台日の友好関係がさらに強固になったとの見方を示した。

パネル展示では、日本の写真家による東北の当時と現在の写真や、宮城県石巻市の新聞社、石巻日日新聞の手書きの壁新聞を紹介。当時と今との比較で、被災地の変化を伝える。東北の土産や防災グッズも紹介する。

■台湾の支援に感謝

台湾の支援への感謝を伝えるための展示も多数用意した。2011年5月に聯合報と自由時報に掲載された「ありがとう、台湾」と書かれた新聞広告や、日本台湾交流協会が直近で集めた日本の漫画家による感謝のメッセージを添えたサイン色紙83枚が並んだ。

会場中央では、昨年10月に亡くなったファッションデザイナーの高田賢三氏らが、東日本大震災の復興支援のため13年に立ち上げた「起き上がりこぼしプロジェクト」の台湾展に加わった作品を展示。台湾人クリエーターが絵付けをした起き上がりこぼしを間近で鑑賞することができる。

記念展は中正区の文化交流・商業施設「華山1914文化創意産業園区(華山文創園区)」で21日まで開催する。

13~14日には野外スペースで音楽イベント「日台之心音楽会市集」を実施。台湾と日本のアーティスト計10組によるライブパフォーマンスを予定する。舞台周辺には東北の自治体を含む企業・団体による計20のブースが出店し、物販などを行う。

日本台湾交流協会が東日本大震災から10年目の記念展「311十周年東北友情特展」を開催=10日、台北(NNA撮影)

日本台湾交流協会が東日本大震災から10年目の記念展「311十周年東北友情特展」を開催=10日、台北(NNA撮影)

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