【香港】ワクチン接種予約、今月初日は13万人突破［社会］（2021/03/02）

香港政府の聶徳権（パトリック・ニップ）公務員事務局長は１日に開いた臨時会見で、新型コロナウイルスワクチン接種について、オンラインで予約受け付けを再開した１日午前９時から午後２時までの間に13万5,000人が予約をしたと明らかにした。対象ワクチンは中国製薬大手、科興控股生物技術（シノバック・バイオテック）製。官営メディアＲＴＨＫが伝えた。

聶氏は、政府衛生署が１～３日の３日間で、シノバック製ワクチンを政府のワクチン接種計画に参加している民間の医師に配布すると説明。会見の時点で医師830人を対象に６万3,000回分を確保済みとしている。

シノバック製ワクチンを巡っては、２月27日に接種した72歳の男性が接種後に激しい動悸（どうき）を訴え、救急車で病院に搬送される事例が発生した。会見に出席した陳肇始（ソフィア・チャン）食品・衛生局長は、この男性がなお入院中であるものの、容体は安定していると説明した。衛生署が審査し、ワクチン補償基金による補償の対象とするか検討することも明らかにした。

中国製薬大手の上海復星医薬（集団）とドイツのバイオ企業、ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチン「復必泰」の接種は、３日から予約を受け付ける予定。先行接種対象者は６～９日に７カ所のワクチン接種センターで接種できるという。

２月26日に始まった医療従事者ら先行接種対象者向けのシノバック製ワクチンの第１回接種は、同28日までに２万人超が受けている。陳氏は、シノバック製ワクチン、復必泰とも専門家が審査済みで、接種による効果はリスクより大きいと強調した。