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【マレーシア】双日、医療大手クオリタスに出資[医薬](2021/03/02)

双日は1日、マレーシアとシンガポール、オーストラリアでプライマリーケア(総合診療)を提供するクオリタス・メディカルの第三者割当増資を引き受け、持分法適用会社としたと発表した。海外の民間医療事業への投資は初めて。東南アジアで最大級の診療所チェーンへの出資で、成長著しいアジア太平洋地域のヘルスケア市場に参入する。

クオリタスは1997年にマレーシアで創業。現在は同国で249カ所の医療施設を運営するほか、シンガポールとオーストラリアでも診療所、歯科医院、画像診断センターなどを展開している。グループ全体の医療施設数は約300カ所、従業員数は約1,700人に上る。

双日の広報担当者はNNAに対し、「家庭や地域といった身近な場で医療を提供するプライマリーケアの需要が世界的に拡大しており、2年ほど前から東南アジア域内での出資を検討していた」と説明。クオリタスへの具体的な出資額や出資比率については非公表とした。

クオリタスは双日からの出資を受け、診療所の新設や買収などの戦略投資を加速する。2022年までに運営施設数を500カ所まで拡大する目標を掲げており、ベトナムやミャンマー、インドネシア、バングラデシュへの進出も視野に入れている。

近年、成長著しい東南アジア域内のヘルスケア事業には、日系の商社も注目している。三井物産は11年からマレーシアとシンガポールを中心に展開する病院経営大手のIHHヘルスケアに出資。19年3月に同社の筆頭株主となったほか、マレーシアの民間医療サービス事業者コロンビアアジアにも出資している。

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