【インドネシア】独自のデジタル通貨発行、中銀が検討[金融](2021/02/26)
インドネシア中央銀行のペリー総裁は25日、中銀独自のデジタル通貨発行を検討していると明らかにした。フィンテック(ITを活用した金融サービス)企業などへの流通を視野に入れている。国営アンタラ通信などが伝えた。
ペリー総裁は米経済チャンネルCNBC主催の経済セミナーで、「現時点で具体的な方向性などは決まっていないが、他国の中央銀行との意見交換などを通じて、独自のデジタル通貨発行を早急に実現したい」との考えを表明。フィンテック企業や金融機関の間での流通を念頭に置いていることを明らかにした。
一方でペリー総裁は、現時点で法定通貨ルピア以外の紙幣、硬貨、仮想通貨による決済が法的に認められていないことをあらためて強調した。
同総裁の発言の背景には、代表的な暗号資産(仮想通貨)「ビットコイン」の相場価格が急上昇していることがある。CNNインドネシアによると、今月に入り一時、1ビットコイン=5万8,000米ドル(約616万円)まで高騰した。25日時点では5万米ドルを割り込んでいる。