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【シンガポール】三菱ケミ、アクリル樹脂原料の本社機能集約[化学](2021/02/25)

三菱ケミカルは24日、アクリル樹脂原料であるMMA(メタクリル酸メチル)事業の本社機能をシンガポールに集約すると発表した。同事業を世界規模で強化するためで、関連する中核会社を「三菱ケミカルメタクリレーツ」を含む名称に統一する。

三菱ケミカルは、MMAでモノマー(単量体)事業の拠点11カ所、ポリマー(重合体)事業の拠点6カ所を国内外で保有。デジタル技術を活用して生産、コスト、需給などの状況を共有しながら製品供給網の最適化を進めている。

三菱ケミカルや英子会社ルーサイト・インターナショナルのほか、各地域に分散するMMA事業の中核会社については、4月1日付で三菱ケミカルメタクリレーツを含む社名に統一する。

シンガポールでは、既存のルーサイト・インターナショナル・シンガポールを4月1日付で三菱ケミカルメタクリレーツ・シンガポールに社名変更。海外のサプライチェーン・マネジメントを含む本社機能を同社に集約する。日本では4月に三菱ケミカルメタクリレーツを新設する予定だ。

MMA事業の本社機能はこれまで、日本や英国に置いていた。意思決定の一元化や迅速化を図るとともに、多様化する人材の登用など経営基盤を強化するため、シンガポールに集約することにした。

MMAは、自動車のランプカバー、看板、水族館の水槽、塗料、建材などに使われるアクリル樹脂の原料。世界需要は300万トン超で、今後も伸びが見込まれている。最近は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、飛沫(ひまつ)感染防止用のアクリル樹脂板の需要が世界各地で拡大している。

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