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【タイ】廃プラ回収船、タイ導入は22年初めまでに[経済](2021/02/15)

海洋プラスチック汚染の改善に取り組むオランダ拠点のNPO「オーシャン・クリーンアップ」は、タイへの導入を目指している河川のプラスチックごみを回収する船「インターセプター」について、2021年末から22年初めごろに運航する計画を立てていることが分かった。

オーシャン・クリーンアップの広報担当者が11日、NNAに明らかにした。現在、インターセプターを配置する場所などを決める最終段階にあり、決定し次第組み立てを開始するとした。その上で、現時点の運航時期は「21年末から22年初めごろを計画している」と述べた。

タイではオーシャン・クリーンアップとタイ天然資源・環境省の海洋・沿岸資源局が、インターセプター導入に向けて今月3日に覚書を締結。資金は両者が負担するが、同担当者は「オーシャン・クリーンアップは非営利目的で活動しており、われわれのミッション達成を支援してくれる民間企業からの支援は歓迎する」と述べた。

オーシャン・クリーンアップはこれまでに、インドネシア、マレーシア、ドミニカ共和国にインターセプターを配置し、現在ベトナムでも組み立てている。今後はタイのほか、米カリフォルニア州ロサンゼルス、ジャマイカにも配置することが決まっている。

インターセプターの現行モデルは、1日50トン分のごみを回収できる。太陽光エネルギーを動力源とし、ベルトコンベアで水中から廃棄物をすくい上げて、船内のボックスに回収する。

オーシャン・クリーンアップの推計によると、河川から海に流れるプラごみは年80万~270万トンで、このうち80%が世界の1,000本の主要河川から出ている。同団体は40年までに河川や海のプラごみを90%取り除くことを最終的な目標に掲げており、1,000本の主要河川での対策を進めている。

※関連記事:廃プラ回収船、タイで始動へ 欧州発NPOがアジア展開を加速<https://www.nna.jp/news/result/2150416

オーシャン・クリーンアップは廃プラスチック回収船「インターセプター」を2022年初めまでにタイに導入する計画。写真はマレーシアで稼働するインターセプター(オーシャン・クリーンアップ提供)

オーシャン・クリーンアップは廃プラスチック回収船「インターセプター」を2022年初めまでにタイに導入する計画。写真はマレーシアで稼働するインターセプター(オーシャン・クリーンアップ提供)

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