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【シンガポール】幹部向け渡航制度を厳格化、PCR検査追加[経済](2021/02/10)

シンガポール保健省は9日、企業幹部向けの渡航制度「ビジネス・トラベル・パス(BTP)」を厳格化すると発表した。新型コロナウイルスの水際対策の一環で、PCR検査の回数を増やすなどして、海外で感染した人が国内にウイルスを持ち込まないよう徹底するのが狙いだ。ベトナムからの渡航制限を強化する一方、オーストラリアのニューサウスウェールズ(NSW)州からの入国制限を緩和することも明らかにした。

ビジネス・トラベル・パスは、シンガポールに居住するシニアエグゼクティブ(上級幹部)クラスの渡航者を対象としている。細かな規定に従うことを条件に、出張目的で他国・地域に短期滞在した場合、シンガポール入国時にPCR検査を受ける代わりに待機措置(SHN)を免除している。

新たな措置では、帰国後3日目、7日目、14日目にもPCR検査を受けてもらう。帰国後3日目の抗体検査も義務付ける。さらに帰国後14日間、8人以上が集まるイベントへの参加を避けてもらう。

各種規定に違反した場合は、ビジネス・トラベル・パスを剝奪する可能性もある。

■ベトナムは12日深夜から厳格化

これまで感染が少ない低リスク国としていたベトナムについては、感染者が増加傾向にあることから、入国制限を強化する。今月12日23時59分から実施する。

観光客を含む旅行者に短期滞在を認めるエア・トラベル・パス(ATP、航空旅行査証)の保有者で、過去14日間にベトナムへの渡航歴がある人は入国を認めない。

過去14日間でベトナムへの渡航歴があるシンガポール人、永住権(PR)保持者、長期ビザ保有者については、入国時のPCR検査と政府指定施設での14日間のSHNを義務付ける。SHN終了時もPCR検査を受けてもらう。

一定の条件を満たしている場合は、自宅でのSHNを認める。現行では、ベトナムへの渡航歴がある人は、入国時に受けてもらうPCR検査が陰性ならSHNを免除している。

■豪NSW州は10日深夜から緩和

オーストラリアのNSW州への渡航歴がある人に対しては、2月10日23時59分から入国制限を緩和する。同州で感染者数が減少していることに対応した措置となる。

過去14日間でNSW州への渡航歴があるシンガポール人、PR保持者、長期ビザ保有者は、入国時にPCR検査を受けて陰性の結果が出れば、7日間のSHNを免除する。

NSW州への渡航歴がある短期ビザ保有者も、今月16日からエア・トラベル・パスの申請を認める。入国時にPCR検査を受けて陰性ならSHNを免除する。

NSW州への渡航歴があるシンガポール人、PR保持者、長期ビザ保有者に対しては現在、自宅で7日間のSHNのほか、SHN終了時にPCR検査の受診を義務付けている。既にエア・トラベル・パスを持つ短期ビザ保有者の入国は認めていない。

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