【中国】独占行為に新基準、アリババに影響も[IT](2021/02/09)
国家市場監督管理総局(市場監管総局)は7日、インターネットプラットフォームの運営企業による独占行為を規制する新たなガイドラインを発表した。ネット通販最大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)への圧力はいっそう強まりそうだ。
国務院(中央政府)独占禁止委員会が「プラットフォーム経済の独占禁止ガイドライン」として通達し、即日実施した。市場監管総局は昨年11月、同ガイドラインの草案を公表し、意見公募(パブリックコメント)にかけていた。
ガイドラインでは、「不公平な価格設定や、競合他社の排除を狙ったコストを下回る価格での商品販売、正当な理由なく取引を拒絶したり限定したりすることも独占行為に当たる」とした。
同委によると、プラットフォームが急速に発展すると同時に、プラットフォームの運営企業が出店業者に対し競合するサイトへの出店を制限する「二選一(二者択一)」や、同じ商品やサービスでも会員の購入実績やステータスに応じて価格を変えるといった問題行為も日増しに増えているという。法制強化によって、プラットフォームが法に準拠して運用されるよう促すと説明した。
中国当局はネットサービス大手による市場の寡占に警戒感を強めている。中国共産党と中央政府は昨年12月に開かれた2021年の経済運営方針を決める中央経済工作会議で、ネットサービス大手を念頭に独占や不当な競争行為に堅く反対する姿勢を示した。市場監管総局は12月末、二者択一の行為があったとしてアリババの調査を開始している。