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【台湾】敦泰の発注が取り消し、車載半導体の不足で[IT](2021/02/08)

台湾のIC設計大手、敦泰電子(フォーカルテック・システムズ)の胡正大董事長は5日、ファウンドリー(半導体の受託製造)から発注分の一部が取り消されたことを明らかにした。車載半導体向けにファウンドリーの生産能力が割かれた形。世界的に深刻化する車載半導体の不足問題の影響を受けたことを認めたIC設計企業は敦泰が初めて。経済日報などが伝えた。

胡董事長は、「政府の要望に応じて、自社発注分の一部を減らすことに同意した」と説明した。

台湾政府は先月末、台湾の半導体大手4社に車載半導体不足の問題解決への協力を要請。業界側は政府の要請に応じ、供給増に向けた対策を講じていくことを約束した。このうち他業界向けの納品を先延ばしにしてその分を車載半導体の生産に振り向けられるかどうかを顧客と検討することが明らかになっていた。

胡董事長は、ファウンドリーの需給逼迫(ひっぱく)、春節(旧正月、今年は2月12日)を挟むことによる営業日数の減少などを踏まえ、第1四半期(1~3月)の出荷量が前四半期から減少すると予測。ただ生産コストの上昇に伴う製品価格の値上がりを受け、前年同期と比較した業績は楽観できると指摘した。通年も前年を上回るとみている。

敦泰が5日発表した2020年の連結決算は、純利益が9億8,345万台湾元(約37億円)となり、前年から黒字転換。売上高は前年比51%増の138億34万元だった。純利益、売上高ともに上場以来の最高額を記録した。

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