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【ベトナム】市中感染31人増、検体から英国型確認[社会](2021/02/03)

ベトナム北部を中心に、新型コロナウイルス感染症対策が強化されている。2日午後6時時点で新たに31人の市中感染が見つかり、先週以降で計301人となった。首都ハノイでは、感染拡大により警戒レベルの引き上げが議論される。国立衛生疫学研究所(NIHE)は同日朝、北部2省の検体から英国型の変異株と同じ遺伝情報が見つかったと報告。感染力が強いとされる変異ウイルスの封じ込めに向け、行動制限がより強化される可能性がある。

保健省によると、2日の新規感染者は北部ハイズオン省が19人、クアンニン省が8人、中部高原ザーライ省が3人、ハノイが1人だった。

先週からの市中感染者数の内訳は、ハイズオン省224人、クアンニン省38人、ハノイ20人、ザーライ省9人、北部バクニン省3人、ホアビン省と南部ビンズオン省が各2人、ホーチミン市と北部ハイフォン市、バクザン省が各1人。

累計の感染者数は、同日に見つかった渡航者1人を合わせ、1,882人となった。回復者は累計1,461人、死者は35人。隔離措置・経過観察の対象者は2万7,714人で、内訳は隔離施設が2万917人、自宅が6,570人、病院が227人だった。

国立衛生疫学研究所は、採取したサンプル16点のうち、11点から英国型の変異株と同様の遺伝情報が見つかったと報告した。1月中旬にベトナムからシンガポール経由で日本に渡った女性が、日本の検査で英国型に感染していたことが分かっており、ベトナムの新たな感染拡大の波は英国型の懸念が一段と高まっている。

グエン・タイン・ロン保健相は1日午後、関係者との会合で、「ハノイの感染状況を危惧している」と話した。同市内の市中感染者のうち、19人がハイズオン省チーリン関連で、1人がクアンナム省関連。両省など感染地域から市内に入った約1万6,000人を調査し、接触者の追跡・隔離を進めている。2日午後6時時点で、学校や建物など市内9カ所が封鎖されている。

2日までには、交流サイト上などで、ノイバイ国際空港が閉鎖されるとのうわさが広がった。地元紙によると、ノイバイ空港の幹部は同日、うわさを否定。ただ、同空港は保健省などに対し、空港スタッフ3,200人の迅速な検査を求めている。

■感染地域以外でも行動制限

先週以降に市中感染が確認されたのは64省市中10省市。感染地域では行動制限や休校などの対策が実施され、近隣では感染地域との乗客輸送サービスの停止のほか、不要不急のサービス停止が導入されるケースが出ている。

地元紙によると、北部ビンフック省人民委員会は2日午前0時から、カラオケやバー、マッサージなどの営業を停止させた。直近で市中感染は出ていないが、接触者が存在する。

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