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【シンガポール】入国前の検査義務化、高リスク国から[経済](2020/11/11)

シンガポール政府は10日、外国人入国者にシンガポールに向けて出発する72時間以内のPCR検査の受診を義務付けると発表した。新型コロナウイルス対策で海外から持ち込まれる感染事例を減らすのが狙いで、感染リスクが高い国・地域からの渡航者が対象。今月17日深夜から入国する人に適用する。経済・社会活動の段階的な解除に伴い、市中感染の拡大が見込まれるため、今月30日深夜からは政府認定業者による個人・企業への検査サービスの提供を認める方針も明らかにした。

シンガポール政府は、海外から持ち込まれる感染事例を減らすため新たな措置を導入する=シンガポール東部(NNA撮影)

シンガポール政府は、海外から持ち込まれる感染事例を減らすため新たな措置を導入する=シンガポール東部(NNA撮影)

シンガポール人、永住権(PR)保持者を除く外国人の入国者に対し、シンガポールに向けて出発する72時間以内のPCR検査の受診を新たに義務付ける。感染が少ない低リスク国・地域以外から入国する外国人が対象で、長期滞在ビザ保有者も含まれる。今月17日23時59分から実施する。

低リスク国・地域以外からの入国者は現在、14日間の隔離措置(SHN)を受け、同措置終了時にコロナ検査を受診する必要がある。今後は、シンガポール入国前にも検査を受けてもらうことで、輸入事例を減らすことを目指す。

政府は現在、ニュージーランド、ブルネイ、ベトナム、オーストラリア、中国、マカオ、マレーシア(サバ州を除く)、台湾、香港については、感染が少ない低リスク国・地域に指定している。

■PCR検査、当局の許可不要に

シンガポールのコロナ感染状況は現在、輸入事例がほとんどで市中感染はほぼ落ち着いている。ただ、政府は経済・社会活動の制限を段階的に解除する第3期を年内に開始する予定で、これに合わせて市中感染が再度拡大する可能性がある。こうした状況を想定し、検査体制を強化することも決めた。

具体的には、PCR検査が必要な個人・企業に対し、政府認定業者が検査サービスを提供する体制を整える。今月30日23時59分から実施する。

現在は個人がシンガポール出国前に検査を受ける際、保健省の許可取得が必要となる。検査体制を強化するため、新規定では許可を取得しなくても済む。

このほか保健省は、世界的に新型コロナのワクチン開発が進んでいることを受け、国内でワクチンを有効活用できるよう検討する専門家委員会を立ち上げた。今後数カ月で世界各地でのワクチン開発状況を調査する。

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