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【マレーシア】エアロダイン、日本企業とドローン飛行試験[サービス](2020/11/11)

マレーシアの新興ドローン(小型無人機)サービス事業者、エアロダイングループの日本法人、エアロダインジャパン(東京都渋谷区)は、自律制御システム研究所(ACSL、東京都江戸川区)とドローンの連続飛行試験の実施で連携する。第1弾として、年内にもマレーシアでACSLの機体を使った「目視外飛行」の試験を開始する計画だ。

エアロダインジャパンの伊藤英社長は10日、NNAに対し、「(ACSLとの連携は)日本や東南アジア諸国連合(ASEAN)での目視外飛行の法制度の導入を見据え、機体の品質を高める取り組みとなる」と説明した。ACSLの中型ドローン「ACSL―PF2」と小型ドローン「Mini」の国産2機種について、1,000時間に及ぶ連続飛行試験を実施する。来年3月末までの完了を予定している。

都市を含む有人地帯での、操縦者が機体を直接目で確認できなくても飛ばせる目視外飛行(レベル4)への移行に向けては、米国が一部先行した形で世界的に法整備が進められている。日本では、経済産業省と国土交通省が中心となって2022年度(22年4月~23年3月)にも規制を取りまとめる方針を示している。レベル4が実現すれば、都市物流や警備防犯、渋滞観測といった幅広い分野で飛行が可能となる。

マレーシアでの試験飛行は、エアロダイングループがスランゴール州のICT(情報通信技術)産業集積都市、サイバージャヤに置く研究施設で行う。伊藤氏によると、試験場は東京ドーム1個分(約4万7,000平方メートル)に相当する広さがあり、屋内外での飛行試験に対応しているという。

試験飛行をマレーシアで実施することについて、伊藤氏は「日本では許認可の取得が難しい一方、飛行試験の運営やリスクレベルの評価、安全性・信頼性に関するフィードバックを担える人材が不足している」と話した。また、操縦者を1,000時間拘束するという点でもマレーシアはコスト面で優位性があるとみている。

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