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【中国】国慶節連休、観光地にぎわう[観光](2020/10/09)

1日から始まった中国の国慶節(建国記念日)と中秋節が重なる大型連休は、7日までの国内旅行者数が6億1,800万人(延べ人数、以下同)に達した。前年同期の8割まで回復し、新型コロナウイルスの流行以降の連休で最多となった。各地方政府によるキャンペーンなども後押しし、観光地は多くの旅行者でにぎわいを見せた。

中国国営中央テレビ(CCTV)や新華社電、ネットメディアの澎湃新聞などが伝えた。今年の国慶節連休は8日までの8連休だが、文化観光省によれば、7連休だった前年と同期間(1~7日)で比較した旅行者数は前年同期の79.0%の水準となった。一方、観光収入は4,543億3,000万元(約7兆900億円)と前年の同期間に比べて30.1%減少した。

新型コロナ流行後の連休の旅行者数は、4月の清明節連休(4~6日)が4,325万4,000人、5月の労働節(メーデー)連休(1~5日)が1億1,500万人、6月の端午節連休(25~27日)が4,880万9,000人だった。新型コロナの感染拡大で禁止されていた省・自治区・直轄市をまたぐ団体観光ツアーの催行が7月に再開されたことや、各観光地の入場者数制限が連休前に最大許容人数の75%に緩和されたこと、全国1,500カ所を超える観光地で入場料の無料化や割引が実施されたことも後押しし、国慶節期間の旅行者数はコロナの流行以降の連休で最高となった。

■入場券の売り切れ続々

陝西省西安市にある世界遺産の兵馬俑では3日、団体ツアー客や家族連れなどが長い列をつくった。華東地方から訪れた女性は「人が多すぎる」と驚いた様子。同日の入場者数は事前予約ベースで5万5,000人に達した。

北京の代表的な観光地である万里の長城(八達嶺)でも3日午前、当日券が売り切れた。入場券が完売したのは3月24日の営業再開以来初めてという。

このほか、四川省アバ・チベット族チャン族自治州の景勝地、九寨溝自然保護区や江蘇省蘇州市の庭園「拙政園」、上海ディズニーランドといった観光地でも4日の入場券が完売するなど、入場券が売り切れる観光地が続出した。

■湖北にも観光客戻る

新型コロナ流行の中心地となった湖北省にもにぎわいが戻っている。同省武漢市のランドマークともいえる観光名所「黄鶴楼」は1日と2日、オンラインでの事前予約の入場券が完売した。同省の主要観光地30カ所では、1~7日の累計観光客数が延べ207万1,100人、観光収入は2億500万元に達した。湖北では1~8日の観光客数が4,800万人超、観光収入は323億2,000万元となり、それぞれ前年同期の8割、7割の水準に回復する見通しだ。

北京市の天壇公園で記念撮影する観光客=4日(新華社)

北京市の天壇公園で記念撮影する観光客=4日(新華社)

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