【タイ】首都の高級ホテル稼働率、上期は35%に低下[観光](2020/09/09)
米系不動産サービス大手コリアーズ・インターナショナル・タイランドはこのほど、首都バンコクにある高級ホテルの2020年上半期(1~6月)の平均稼働率が35%となり、前期の73%から大幅に落ち込んだと明らかにした。
新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた第1四半期(1~3月)の時点では平均稼働率は50%を超えていたが、その後、観光目的の外国人旅行者のタイ入国が禁止されたことで、稼働率も急落した。タイ観光・スポーツ省によると、同国を訪れる外国人旅行者は4月以降、ゼロとなっている。
バンコクにある高級ホテルの総客室数は6月末時点で1万2,269室。1~6月に開業した高級ホテルは、ルンピニ公園近くの「キンプトン・マライ・ホテル」(客室数349室)と、スクンビット・ソイ27と29の中間に立地する「カールトン・ホテル」(同338室)の2軒にとどまった。
平均宿泊料は1泊4,800バーツ(約1万6,000円)。タイ政府が実施する国内旅行振興策に沿って宿泊料を50%以上割引しているホテルもあり、全体的に低下した。
7~12月には6軒(総客室数1,329室)の開業が見込まれていたが、一部のホテルは既に開業時期を延期しているという。
バンコクの全グレードのホテルの平均稼働率は6月末時点で32.6%となり、前年同期の85.4%から大幅に落ち込んだ。