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【台湾】TSMCの19年R&D費、最高の29億米$に[IT](2020/06/29)

ファウンドリー(半導体の受託製造)世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)は、2019年の研究開発(R&D)費が前年比約4%増の29億5,900万米ドル(約3,172億3,500万円)となり、同社の過去最高額を更新した。26日付工商時報などが伝えた。

19年の社会的責任(CSR)報告書で明らかになった。売上高にR&D費が占める割合は8.5%。台湾ハイテク業界のR&D費としても過去最高額を記録した。

昨年は、極端紫外線(EUV)露光技術を用いた7ナノメートル製造プロセスの強化版「7ナノプラス」の量産を始めたほか、5ナノ製造プロセスの試験生産に成功。2ナノ製造プロセスのR&Dにも着手した。

19年のウエハー出荷量は12インチウエハーベースで1,010万枚。16ナノ以下の先端製造プロセスがウエハー販売全体に占める割合は50%に達し、18年の41%から上がった。

TSMCのR&D人員は昨年末時点で6,534人。前年末から約5%増えた。

19年に得た専利(発明に関する特許、実用新案登録、意匠登録)は3,600件以上。このうち米国での取得数は2,300件を超えた。

19年の資本的支出(設備投資や研究開発に充てる費用の総称)は42.4%増の149億米ドル。過去最高額となった。

■平均年収163万元に

TSMCの世界全体を合わせた従業員の19年の年収(退職金、福利厚生除く)は中央値が163万台湾元(約591万円)だった。18年の158万元から上がった。

TSMCは昨年4月に全世界で昇給を実施。昇給率は中国が7~8%、台湾を含むその他地域が3~5%となった。昨年の離職率は4.9%。

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