【香港】国際人権団体、国家安全法制に危機感強める[社会](2020/06/23)

中国が制定を進める香港国家安全維持法に対し、国際人権NGO(非政府組織)の関係者が危機感を強めている。同法によって市民などの人権侵害が懸念されることに加え、NGOの香港拠点や関係者が取り締まり対象になるリスクが高まることが背景だ。サウスチャイナ・モーニングポスト(電子版)が21日伝えた。

同法の草案は、処罰対象になる罪状の一つに「外国勢力と結託して国家の安全に危害を加える行為」を挙げた。世界で活動する国際人権NGOは「外国勢力」とみなされる恐れがある。

著名な国際人権NGOの一つで、英ロンドンに本部を置くアムネスティ・インターナショナルのジョシュア・ローゼンツワイク香港支部中国部門長は、同法案の「国家安全保障」の概念があまりに抽象的だとして、基本的人権の中心となる表現の自由や平和的集会の自由が規制対象になりかねないと指摘した。

アムネスティは中国が5月に国家安全法制の導入を決めて以降、「中国が香港に対し、人権問題で過去最大規模の攻撃を仕掛けてきた」と激しく非難。同法制反対の署名運動を世界で展開している。日本では女優・歌手の小泉今日子さんがツイッターで署名の事実を公表して話題となり、一部の香港メディアが取り上げた。

米ニューヨークに本部を置くNGO、ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)のフィル・ロバートソン・バンコク支部副支部長は、中国が本土で実施してきた人権抑圧モデルを香港に広げようとしていると指摘。HRWを含め香港に関わるNGOが取り締まり対象になり得ることを念頭に、「同法が成立すれば全てが変わる」と危機感をあらわにした。

HRWは香港に支部は置いていないが、既に中国政府から制裁対象に指定されており、今年1月にはケネス・ロス代表が香港政府から入境を拒否された。

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