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【台湾】国巨の1Q純益2.6倍、4四半期の最高[IT](2020/05/06)

台湾受動部品最大手の国巨(ヤゲオ)が4日発表した2020年第1四半期(1~3月)の連結決算は、純利益が前四半期比2.6倍の23億5,031万台湾元(約84億円)だった。積層セラミックコンデンサー(MLCC)の需給逼迫(ひっぱく)を受けた値上げの効果で、過去4四半期の最高額を更新した。前年同期比では8.2%減。5日付経済日報などが伝えた。

売上高は前四半期比0.1%増の100億2,348万元。前年同期比は12%減った。粗利率は前四半期比6.8ポイント上昇の40.3%だった。

国巨は第2四半期(4~6月)の見通しについて、「企業の運営や出荷は正常で、中国工場も徐々に復旧している。ただ、新型コロナウイルス感染症のまん延で、先行きが不透明になっている」と慎重な姿勢を示した。

同社は需要拡大を受けて、MLCCの生産能力を年内に従来比1割増強する計画。年末時点の月産能力は600億個を見込む。

チップ抵抗器も超小型のハイエンド製品を4割以上増産し、月産能力を約1,250億個に拡大する。

■営運長が執行長兼総経理に昇格

国巨は4日、王淡如営運長を執行長兼総経理に昇格する人事を発表した。執行長と総経理、董事長を兼任してきた陳泰銘氏は、董事長職に専念する。

王氏は国巨の欧州拠点で財務長を務めた後、液晶ディスプレー製品などのODM(デザイン・仕様の決定権が受託側にある委託生産)の台湾大手、佳世達科技(キスダ)の財務長に就任。19年11月に国巨に戻り、営運長を務めていた。企業の合併・買収(M&A)に長けているとされ、国巨の事業拡大への貢献が期待されている。

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