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【マレーシア】貨物輸送で港混雑緩和も、国内倉庫に山積み[運輸](2020/04/22)

マレーシアの主要港に保管された輸入貨物などの輸送が20日に開始され、港湾の混雑が緩和されつつある。ただ、運び出された原材料を加工する工場の一部が操業していないほか、完成品の輸出が滞っていることで、国内の倉庫の収容能力が限界に近づいているという。21日付エッジが伝えた。

運輸省は、活動制限令下で20~23日に限定して輸入貨物の引き取りを許可している。航空・海運貨物取扱業者など1,300社以上が加盟するマレーシア貨物フォワーダー連盟(FMFF)のアルビン・チュア会長は、「20日から始まった今回の輸送により、クラン港のコンテナ保管量に占める輸入コンテナの割合はこれまでの最大7割から5~6割に減少する」と説明。ただ「活動制限令発出前のコンテナ保管量は約2万TEU(20フィートコンテナ換算)だったが、現時点でも5万TEUのコンテナが残されたまま」とコメントした。

アルビン会長は、活動制限令により全面的な操業が認められていない自動車、建設関連企業向けの原材料保管量が増加の一途をたどり、コンテナの積み残しにつながっているとの見方を示した。

国内の倉庫収容能力も限界に近づいている。アルビン会長は「港湾から積み出された原材料と、仕向先の需要減で輸出待機となっている最終製品で各地の倉庫はあふれかえっている」と述べた。

同会長はまた、物流企業も活動制限令の影響を大きく受けていると指摘。現時点で貿易産業省(MITI)から事業の継続が認められている加盟企業は約1,300社のわずか5%に相当する65社のみにとどまっていると明らかにした。

運輸省はこれまで、スランゴール州クラン港、ジョホール州の各港など国内主要港で3月27~29日、4月4~7日、同13~15日の3回にわたり、貨物の引き取りを許可。今回は4回目となる。

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