【フィリピン】外出制限違反で軍投入も[社会](2020/04/21)

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フィリピン政府がルソン島全域で実施している外出・移動制限措置で、軍や警察が違反者の取り締まり強化に向けて準備を進めている。増加し続けている違反者に対し、ドゥテルテ大統領が戒厳令のような厳しい措置も辞さない構えを見せたためだ。ただ大統領府は軍への出動命令は否定している。

軍や警察は外出・移動制限措置の違反者に対する取り締まり強化へ準備している(インクワイラー提供)

軍や警察は外出・移動制限措置の違反者に対する取り締まり強化へ準備している(インクワイラー提供)

地元メディアによると、フィリピン国軍(AFP)の内部資料で違反者の取り締まりに向けて準備するよう隊員らに指示があったことが明らかになった。ドゥテルテ大統領は先週、依然として外出制限の違反者が多いことから「戒厳令のような厳しい措置も辞さない」と取り締まりを強化する姿勢を示していた。

フィリピン国家警察(PNP)のガンボア長官は20日、「大統領が言及した『戒厳令のような措置』とは、警告なしに逮捕することだ」と説明。マニラ首都圏の警察トップに対し、逮捕者を収容する施設を用意するよう指示したと話した。

一方、ロケ大統領報道官は20日の会見で「大統領が指示すれば軍はそれに従うが、出動命令は出ていない」と否定した。大統領が取り締まりに軍の投入を示唆したことで、軍が前もって準備を始めたとの見方を示した。

政府がルソン島全域で外出・移動制限措置を始めた3月17日から4月19日までの間に摘発された違反者は約13万3,000人に増えた。このうち実際に逮捕・起訴されたのは約3万人で、約9万6,000人は警告のみで済んでいる。

先月に成立した新型コロナウイルス対策法では、外出・移動制限措置に従わなかった場合、違反者には2カ月の禁錮刑、もしくは1万~100万ペソ(約2万1,000~210万円)の罰金、またはその両方が科されることが盛り込まれている。ただ政府はこれまで、違反者を摘発しても悪質でない限り逮捕はしない姿勢を示していた。

違反者の続出は、新型コロナの感染拡大にブレーキがかからない一因にもなっている。20日時点で新たな感染者は200人確認され、累計6,459人に増えている。

軍は自治体からの要請を受け、首都圏と周辺州の境に設置された検問所での取り締まりに協力している。首都圏に隣接するリサール州に住む旅行代理店の関係者はNNAに対し「以前より取り締まりが厳しくなり、検問所の通過も難しくなっている」と話した。

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