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【タイ】三菱ガス化学、電子材料の生産能力増強へ[製造](2020/04/16)

三菱ガス化学は14日、タイのグループ会社で電子材料の生産を手掛けるMGCエレクトロテクノ(タイランド)の生産能力を増強すると発表した。

MGCエレクトロテクノ(タイランド)は、東部ラヨーン県のWHAイースタンシーボード工業団地に工場を構え、スマートフォンなどのデジタル家電や自動車の電装用基板に使われる「プリプレグ(樹脂含浸繊維シート)」や「銅張積層板」と呼ばれる素材を生産している。三菱ガス化学の広報担当者によると、プリプレグの製造装置を追加で導入する。今年10月に導入工事に着手し、2022年4月に営業運転を開始する予定だ。

生産能力増強に向けた投資額や増強の規模、同工場で生産した製品の販売先はともに非公表。工場の現在の従業員数は233人で、生産能力増強に伴いタイ人の管理者およびオペレーターの増員を予定しているという。

同担当者は、新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に大きな影響を与えている中で生産能力増強を決定した理由について、「今後の半導体市場は第5世代(5G)移動通信システムの本格的な普及や、データセンター向け投資継続、自動運転など自動車向けの需要が期待されており、新規ビジネスを積極的に獲得するため」と説明した。

MGCエレクトロテクノ(タイランド)は12年設立。資本金は7億1,000万バーツ(約23億円)で、三菱ガス化学の子会社MGCエレクトロテクノ(東京都千代田区)が100%出資している。

MGCエレクトロテクノの福島県西郷村の工場がマザー工場として新製品の量産化と、先端・高性能・少量多品種の生産を担当。MGCエレクトロテクノ(タイランド)が大量少品種の生産を担うことで、半導体パッケージに使われるBT(ビスマレイミドトリアジン)積層材料の国際的な供給体制を13年から構築してきた。

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