【インド】三菱電機、政府系医療施設で昇降機64台受注[電機](2020/02/28)
三菱電機は27日、インド北部ヒマチャルプラデシュ州の政府系医療施設向けにエレベーター64台を受注したと発表した。うち48台はインド向けに設計した専用機種だ。医療施設の2020年12月の完工に合わせ、3月から順次納入していく。受注額は非開示。
インド法人三菱エレベーター・インド(IMEC)が、医療施設の開発を請け負うナガルジュナ・コンストラクション・カンパニー(NCC)から受注した。昨年9月に契約を締結していた。
受注したエレベーターは、現地生産するインド専用機種「ネクシーズ・ライトMRL」が48台、タイで生産する海外向け機種「ネクシーズMRL」が16台。インドの保健・家族福祉省がヒマチャルプラデシュ州ビラスプールで設置を進める医療施設「AIIMS(エイムズ)ビラスプール・ヒマチャルプラデシュ」に納入する。三菱電機は「高い信頼性が求められる医療施設において、当社の製品やサービスの品質が評価された」と説明した。
ネクシーズ・ライトMRLは、昨年4月に販売を開始した。インドの電力事情に合わせ、停電時に最寄りの階に着床する自動着床装置や、ドアに挟まれるのを防止するマルチビームドアセンサーを標準装備した。インド国外へは輸出していない。
ネクシーズ・ライトMRLは南部ベンガルール(バンガロール)の工場で生産している。工場の建設には18億3,300万ルピー(約28億1,900万円)を投じ、16年9月に稼働を開始した。現地生産により、納入までのリードタイムの短縮や輸送費用の削減につながった。工場の年産能力は5,000台。敷地面積は8万9,000平方メートル。機械室があるタイプのインド向け機種「ネクシーズ・ライト」も現地生産している。広報担当者によると、IMECの本年度(19年4月~20年3月)の販売目標は1,200台。
三菱電機によると、インドの18/19年度(18年4月~19年3月)の昇降機の新設台数は6万3,000台で、中国に次ぐ世界第2位の市場となっている。