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【カンボジア】リネット、ソラミツとネット銀行事業参入へ[金融](2020/02/14)

小型家電のリサイクルなどを手掛けるリネットジャパングループ(名古屋市)は13日、カンボジアでインターネット銀行事業に参入すると発表した。電子通貨の決済システムを開発する日系スタートアップ企業のソラミツと合弁会社を設立し、2021年春にも参入する計画だ。銀行口座の保有率が約2割にとどまる一方、スマートフォンの普及率が高いカンボジアで、金融サービスへのアクセス向上につなげる。

2社は、今年4月をめどに合弁会社を設立することで合意した。資本金は非公表で、リネットジャパンが80%、ソラミツが20%を出資する。

ソラミツは、同社独自のブロックチェーン(分散型台帳)技術「ハイパーレジャーいろは」を活用し、カンボジア中央銀行向けの電子通貨決済システム「バコン」を開発。昨年7月に試験運用を開始し、今年早期の実用化を目指している。

リネットジャパンはこれまで、子会社のチャムロンマイクロファイナンスを通じ、カンボジアの農村地域を中心にマイクロファイナンス(小口金融)事業を展開。ソラミツとの提携により、バコンを活用したビッグデータ事業を始め、将来はネット銀行業務に参入する計画だ。

まずはバコンを活用した決済情報と、リネットジャパンが展開するマイクロファイナンス、中古車リース事業のデータをもとに、消費者の信用情報を評価して数値化する「クレジットスコア」モデルを開発する。並行してソラミツのシンガポール子会社と、ブロックチェーン技術を活用した新たな銀行基幹システムの共同開発を進める。将来的にカンボジアだけでなく、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の銀行向けに導入したい考えだ。

リネットジャパンはカンボジアでほかに、中古車販売やマイクロ保険、自動車整備士をはじめとする人材教育・送り出し事業などを展開。同国事業全体で従業員は400人を超える。

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