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【中国】大和自動車、上海同業とタクシー予約で提携[運輸](2019/12/19)

大和自動車交通は18日、上海市でタクシー大手の大衆交通(集団)傘下、上海大衆出行信息技術(上海市)と業務提携契約を結んだ。双方のプラットフォームを使って空港送迎や観光タクシーのサービスを上海と東京で利用できるようにし、同日からサービスを開始した。日中でライドシェア(相乗り)サービスが台頭するなか、多様なサービスで観光客のタクシー利用を取り込む狙い。

大衆交通によると、日中のタクシー業者が提携するのは初めて。日本の利用者は、大和自動車交通のウェブサイトから大衆出行の上海観光や高級車両のチャーターサービス、上海浦東国際空港、上海虹橋国際空港と上海市内間の送迎サービスを事前予約し、利用できるようになる。中国の利用者は、大衆出行の予約ダイヤルから大和自動車交通の東京観光タクシーや羽田空港、成田国際空港から都内への定額送迎サービスを予約可能となる。

来年1月をめどにそれぞれのスマートフォン向けアプリを使ったタクシー予約機能も追加する計画。観光客が抱える「タクシー料金が高額になるのではないか」という不安をなくすため、アプリを通じて利用料金の目安を事前に確認できるサービスを付加する予定という。

両社は18日に上海市内で契約式典を開いた。大和自動車交通の前島忻治社長によると、観光やビジネスで日本を訪れる中国人客は今年1,000万人を超える見通しで、うち400万人が上海から来ているという。前島氏は「観光やビジネスで東京を訪れる外国人向けのサービスを強化しており、タクシー車両に中国語などの多言語翻訳システムを導入する予定。大衆出行の顧客にも活用してもらい、東京を楽しんでもらいたい」と語った。

大衆交通の楊国平董事長は「日本のタクシー業者はきめ細かいサービスを提供することで知られている。今回の提携でサービス品質の向上にもつなげたい」と述べた。

契約を交わす大衆交通の楊国平董事長(左)と大和自動車交通の前島忻治社長=18日、上海市

契約を交わす大衆交通の楊国平董事長(左)と大和自動車交通の前島忻治社長=18日、上海市

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