【ミャンマー】スー・チー氏がICJへ出発、10日から公聴会[政治](2019/12/10)

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ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が8日、イスラム教徒少数民族ロヒンギャの迫害問題を巡り、国際法廷が開かれるオランダに向けて出国した。ハーグにある国際司法裁判所(ICJ)できょう10日から開かれる公聴会に参加し、11日にはミャンマー政府としての意見を陳述する。ミャンマー・タイムズ(電子版)が8日伝えた。

ネピドーの国際空港から出国するスー・チー氏(前列右)=8日、ネピドー(情報省提供)

ネピドーの国際空港から出国するスー・チー氏(前列右)=8日、ネピドー(情報省提供)

公聴会は12日までの3日間にわたり行われる。1日目は、イスラム協力機構(OIC)を代表してミャンマーを提訴した西アフリカのガンビアが、意見陳述を行う。ガンビアは、ミャンマーでロヒンギャに対するジェノサイド(民族大虐殺)があったと主張している。またICJに、判決に先立ち西部ラカイン州のロヒンギャを保護する暫定措置を取るよう求めている。2日目にミャンマーが意見を述べ、3日目には双方に再度、発言の場が与えられる。スー・チー氏には、チョー・ティン・スエ国家顧問府相やチョー・ティン国際協力相なども同行している。

■シュエマン氏も支持

ミャンマーの事実上のトップであるスー・チー氏が、国際法廷の場でロヒンギャ迫害の疑いを否定することを、国民の多くは支持している。

連邦議会の前下院議長のトゥラ・シュエ・マン氏は、「国家の最高責任者たるスー・チー氏が自ら訴えに立ち向かうことは素晴らしい」と評価している。同氏は19年に新党「連邦改善党(UBP)」を旗揚げし、スー・チー氏が率いる与党、国民民主連盟(NLD)には属していないが、ラカイン州の実情を国際社会に説明するために、国内の団結が必要と指摘する。

首都ネピドーでは7日、市民数千人がスー・チー氏の出廷を支持する集会を開いた。またスー・チー氏を現地で応援するため、旅行会社が企画したツアーには28人が参加する。うち一人のチョー・タイ・ウー氏は、「スー・チー氏を全面的に信じており、何時でも支持する姿勢をみせたい」と語っている。欧州各地に住むミャンマー人350人もハーグに駆けつける。

一方で、世界各地のカレン族の48団体は合同声明を発表し、「ICJへの提訴は、『国軍はもはや、少数民族に対する犯罪行為の責任から逃れられない』という国軍指導者へのメッセージだ」とガンビアの提訴を支持した。また国軍と対立している武装勢力のアラカン軍(AA)、タアン民族解放軍(TNLA)、ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)も、「国軍による虐殺の証拠を提出する用意がある」としている。

2017年8月末に西部ラカイン州で発生した、治安部隊とロヒンギャの武装勢力であるアラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)の衝突により、70万人以上のロヒンギャがバングラデシュに逃れた。国際社会は、国軍がロヒンギャに対するジェノサイドなどの迫害に関わったと批判している。

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